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最終更新日:2021-10-27

トラック会社が出す内定承諾書について

トラQ編集部
トラック会社が出す内定承諾書について
トラック会社に限ったお話ではありませんが、一般的に企業から内定をもらった際には内定通知書が届きます。

その内定通知書と同時に労働条件を示す書類と「内定承諾書」というものが同封されていることがほとんどです。

この「内定承諾書」は、会社へと返送しなければならないものですが、署名捺印が必要な大切な書類なので、慎重に扱う必要があります。

今回は「内定承諾書」とは何か、受け取ったらどうしたら良いのかなどといった点を解説していきます。


「内定承諾書」とは入社への意思表示

「内定承諾書」とは入社への意思表示
初めに、『そもそも「内定承諾書」とは何なのか?』について見ていきましょう。
「内定承諾書」とは、「この会社への内定を承諾します」という意思表示を書面化したものです。

「内定承諾書」に目を通すとわかるように、「これ以降、入社拒否をしない」という内容や「以下の条件に当てはまった場合は、採用取り消しされても異議を唱えない」という「誓約書」の意味を果たす文章も含まれています。

インターネット上で検索すると、内定承諾書のテンプレートはいくらでも出てきますが、言うまでもなく各企業によって、書面に記載されている条件や内容は異なります。

内定承諾書に記載されている文章もしっかりと読んだうえで、署名捺印をするようにしましょう。

「内定承諾書」が届いたら一報入れる


「内定承諾書」が届いたら、通知が届いた旨を会社へ連絡しましょう。

この会社への電話の目的は2つあります。

1つ目の目的は、ただ内定承諾書を届いたことを伝えるということではなく「内定を頂いたことへの感謝の意」と「内定を受けさせてい頂きたい」もしくは「内定を辞退したい」という意思を伝えることにあります。

担当者が不在だった場合は、メールで一報を入れると良いでしょう。

2つ目の目的は、入社を承諾する場合に入社までに必要なすべての手続きと入社当日までの流れを確認するためです。

後ほど会社から改めて説明があるとは思いますが、余裕をもって準備を始められた方が良いですよね。

同封されている「労働条件提示書」とは?


内定通知書と同封されに送られてくるものとしては、内定承諾書のほかに「労働条件提示書」も挙げられます。

「労働条件提示書」はその名の通り、これから働く会社での労働条件が記載されています。

内定承諾書にサインをしたということは、この労働条件提示書にも同意したということになるので、しっかりと読むことが大切です。

具体的に何が書かれているのでしょうか?代表的な項目としては以下のものが挙げられます。

・契約期間
・就業場所
・労働時間
・休日、休暇
・賃金
・退職に関する事項
・保険


基本的にはこのような項目が設けられていますが、会社によって異なるので、しっかりと確認するようにしましょう。

雇用形態や就業場所に記載されているものが、説明を受けていたことと違っていたり、給与額が求人で見ていた条件と違っていたり…などのようなことも無いとは言い切れません。

トラック会社の場合、「業務は荷物の集配だけ」だと思っていたのに、「労働条件提示書」には「営業活動」や「倉庫内清掃」などの業務も記載されているという場合もあります。

また、労働条件提示書には記載されていない業務が、トラック会社入社後には当たり前のように付随業務としてさせられるというケースもあります。
このように求人広告に記載されていた内容や、事前に説明を受けていた内容と異なる部分がある場合は、しっかりとトラック会社側に確認してから内定承諾書にサインするようにしましょう。
もしも気になるのであれば、「労働条件提示書に記されていない付随業務もあるのか」をトラック会社側へ聞いておくと良いでしょう。

実際によく労働条件提示書の内容を読まなかったばっかりに、望んでいたものとは違う職場環境に置かれてしまった…というケースも実際に良くあることなので、忘れないようにしましょう。

【関連ページ】 トラック運転手の仕事内容について解説

「労働条件提示書」が同封されていない場合は確認を


内定通知書と内定承諾書は送られてきたものの、「労働条件提示書」が見当たらない…という場合は、すぐにトラック会社側へ連絡するようにしましょう。

内定を頂いたことに対する謝意を述べた上で「条件を確認した上で判断させていただきたいので、詳細を文書もしくはメールで頂けませんか」という風に、条件の提示を求めると良いでしょう。
トラック会社側に連絡した際に「労働条件は入社するまで示せない」と言われた場合、その会社はトラック運転手の待遇があまり芳しくない可能性が高いでしょう。

口頭ですら労働条件を教えてもらえない場合、とくに慎重に判断する必要があります。

返送時のマナーを理解する

返送時のマナーを理解する
ここまで「内定承諾書」の意味や内容についてみてきました。労働条件提示書の内容に同意し、内定承諾書に署名捺印をしたあとは、どのように返送したら良いのでしょうか?

ここからは内定承諾書返送時のマナーについてお話していきます。

返送期限は?


内定承諾書は、基本的に1週間以内に返送するようにしましょう。返送期限が長めに設けられている場合でも、なるべく早めに返送するのが望ましいです。

もしも複数のトラック会社を受けていて、他の選考結果も待っているという場合は、その旨を伝えて内定承諾書の返送を待ってもらいましょう。

とりあえず内定出たところは全部出そう」という方も中には居らっしゃるのではないでしょうか?

それは言うまでもなく推奨されない行為です。

なぜなら内定を出した企業側は、あなたから内定承諾書が返送されてきた時点で、あなたの枠を確保しています。それなのに後から内定辞退となれば、あなたの分の枠が空いてしまいますよね。

「それなら他の人を雇えばいい」と簡単に考えているのかもしれませんが、企業側は求人を出すにも面接をするにも、時間と労力を改めて費やさなければならないのです。

つまり「企業側に迷惑をかける」ということです。

トラック会社のように、運送を通して会社同士で関わることの多い業界では、とくに情報が出回りやすいです。悪い情報はとくに共有されやすいものです。

軽い気持ちで複数の会社の内定承諾書にサインして複数の会社を一気に辞退するということをしてしまうと、最悪の場合本命の会社から採用を取り消されるおそれも無いとは言い切れないので、避けるべきでしょう。

他の会社の内定待ちで入社検討中である場合、そのことを正直に企業側へ話し、返送が遅れる旨を伝えましょう。

その際は具体的な会社名は挙げずに「他の企業と検討中なので、待っていただきたい」という風に、あくまでも「お願いする姿勢」を忘れずに、低姿勢で交渉するようにしましょう。

返送時には添え状を付ける


「内定承諾書」を返送する際には、「添え状」と呼ばれる書類を作成し、同封する必要があります。用紙サイズは基本的にA4サイズとなります。

添え状とは、何を何のために送っているのかを示すものです。添え状に書く内容と書式は以下の項目になります。

一行目:右上に「日付」
二行目:左詰めで「宛名(会社名、部署名、担当者名を一行ずつ、計三行になるイメージ)」
三行目:右詰めで「自分の名前と連絡先(名前と連絡先でそれぞれ改行。学生であれば名前の前に学校名を記載)」
四行目:中央に「件名(「内定承諾書送付の件」とするのが無難)」
五行目以降:本文
最後の行:左詰め「内定承諾書1通」の記載、「以上」で締める


このようなイメージになるかと思います。本文に内定を頂いたことに対するお礼、今後の意気込みなど書いても良いのですが、添え状のメインは「何を送ったかを知らせること」なので、簡潔な言葉で記すようにしましょう。

ちなみに「内定承諾書」の添え状の本文は、以下のように書かれることが多いので参考にしてみてください。

拝啓
時下、(貴社におかれましては)ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度は内定通知書をご送付頂きまして有難うございました。
つきましては、内定承諾書をお送りいたしますのでご査収のほど宜しくお願い申し上げます。
貴社の益々のご発展ご繁栄を心よりお祈り申し上げます。

敬具

返送時の封筒の書き方


返送時の封筒についてですが、「内定承諾書」のような重要な書類を送る場合は、「白い封筒」を使用するようにしましょう。「角型2号」が一般的な封筒のサイズです。

茶封筒は重要度の低いものに使うことが多いため、茶封筒で返送してしまうと「重要ではない書類」と判断され、企業側の確認が遅れてしまうおそれもあります。

封筒の書き方は、普通に手紙を出すときと同じように考えて良いでしょう。表面には宛先を、裏面には自分の住所と名前を書きます。

ただし何度も言うように、この封筒の中には「内定承諾書」という大切な書類が入っていますよね。

ここでは縦書きを前提にしてお話しますが、封筒の表面の左下赤文字で「内定承諾書 在中」と記してください。文字は赤の四角で囲んでください。

細かいことではありますが、封筒裏面の封を閉じた部分には中央に「」のマークを書くのも忘れないようにしましょう。

内定辞退の場合は返送すべき?


内定通知書が送られてきたものの、辞退する意向を固めていたときに「内定辞退したい場合、この書類どうすれば良い?返送するべき?」と悩む方もいらっしゃるかと思います。

内定辞退の場合は、書類を返送する必要はありません。「内定承諾書」という名前の通り、返送するのは、承諾する場合のみで良いのです。

内定辞退の旨は、電話でするのがマナーです。辞退をする際にも、内定通知を頂いたお礼を述べた上で「検討の結果、内定を辞退させて頂きたい」とハッキリ伝えるようにしましょう。

「気まずいから」という理由で内定辞退の連絡をしないまま放置する方も居るようですが、それは絶対にしてはいけない行為です。

さきほども触れましたが、企業側は内定通知を出したあなたの分の採用枠を、しっかりと確保して待っています。

入社する気もないのに辞退の連絡をせず、枠をずっと確保している状態なのは、企業側にかなりの迷惑が掛かってしまうような、とても不誠実な対応です。

それにトラック会社を何社も受けていて、最終的にほかのトラック会社に決めたとき、いずれ仕事の中でその会社と関わってくる場面もあるかもしれませんよね。

そのときの面接担当者と仕事をすることになって、担当者に顔を覚えられていたら…取引に影響が無いとも言い切れません。

本命の会社と同じ業界であれば尚更、先を見据えて誠実に対応していきましょう。

内定承諾後の辞退は可能?


「内定承諾書を提出したけれど辞退したい」という場合、辞退できるのでしょうか?

実は、内定承諾書には法的拘束力がありません。そのため、辞退は可能です。しかし、モラル的にはすべきではないことです。

内定承諾書を出す前に、「本当にこのトラック会社で良いのか」ということを改めて考えて、「承諾後の辞退」ということが無いようにしましょう。

トラック会社でも内定承諾書はよく考えて出そう

トラック会社でも内定承諾書はよく考えて出そう
ここまでトラック会社の内定承諾書をテーマに見てきました。最後にポイントをまとめましょう。

・「内定承諾書」とは、入社への意思を示す書類のこと
・入社承諾の場合は【内定承諾書が届く→入社承諾の旨を電話→書類の確認→内定承諾書返送】
・内定辞退の場合は【内定承諾書が届く→電話で辞退する旨を説明】
・内定承諾書返送を保留したい場合は電話でその旨を伝える
・トラック会社の場合は入社後業務内容が増えたり、労働条件が変わったりすることもあるため、あらかじめ担当者に業務内容をよく確認すること


どの業種においても、内定承諾書の意義は変わりません。内定承諾・辞退の際の流れも基本的には変わりません。

ただ、トラック会社で働くトラック運転手たちは「労働条件が最初に聞いたのと違う」という形で、入社後不満を抱えることが多いものです。

そのため、トラック運転手は特に内定承諾書を返送する前に、しっかりと労働条件提示書の内容を確認することが大切だということを改めて強調させて頂きます。

【関連ページ】 トラック会社の選び方「良い会社」と「悪い会社」
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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