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最終更新日:2021-11-01

精密機械の配送ドライバーの仕事とは?カンタンやさしく解説!

トラQ編集部
精密機械の配送ドライバーの仕事とは?カンタンやさしく解説!
配送ドライバーのお仕事も、どのようなものを運ぶかによって、その作業も大きく変わります。

精密機械の配送ドライバーの求人が出ているけど、どんな内容?…ちょっと気になりますよね。

運搬の中身が精密機械、それを運ぶドライバーには、普段の配送とは違った配慮が必要です。

精密機械の配送ドライバーに限らず、求人が気になったときに知りたいところはこのような部分ですよね?

・仕事内容
・必要な免許
・メリット
・デメリット
・向いている人の特徴


それでは、気になる精密機械の配送ドライバーのこれらの点について、それぞれ詳しく解説しています。







【目次】
1.精密機械ってどんなもの?他の配送と違うの?
 1-1.精密機械のドライバーの仕事内容は?1日の流れを知りたい
 1-2.精密機械は取り扱い方が重要!運送には細心の注意を
 1-3.精密機械を運ぶだけじゃない!打ち合わせもある
2.繊細な機械だから専用トラックを使用。普通のトラックとの違いは?
 2-1.精密機械のドライバーが必要な免許は?
 2-2.普通のトラックとはサスペンションが違う
 2-3.精密機械は「エアサスペンション」
3.ドライバーの仕事はきついって本当?誤解が生んだ大変というイメージ
 3-1.運転に苦手意識があるとつらくなる
 3-2.肉体労働がつらいは誤解
 3-3.疲れの原因は乗り心地が悪いから
4.普通の配送とはちょっと違う?精密機械のドライバーの良いところ
 4-1.トラックの乗り心地がまるで観光バス。理由はエアサスに有り
 4-2.資格やスキルで高収入。トラック別に給料比較
 4-3.社員研修が豊富。精密機械を扱うための知識が身につく
5.精密機械のドライバーのつらいところ
 5-1.精密機械に気を遣う
 5-2.健康に気を遣う
6.精密機械のドライバーに向いている人はどんな特徴がある?
 6-1.業務を前向きに捉えられる人
 6-2.最低限のコミュニケーション能力がある人



精密機械ってどんなもの?他の配送と違うの?


「精密機械」には、どのようなものがあると思いますか?

言葉のとおり精密な機械のことだろうと予想はしても、一体何のことを言っているのか具体的にはわかりにくいですよね。

内容がよくわからない仕事は応募するのに戸惑いますが、実はこの精密機械のドライバーは配送の仕事の中でもメリットが多い仕事なのです。

精密機械とは一体何なのか?
他の配送と違うのか?


これらを仕事内容と合わせて解説します。

精密機械のドライバーの仕事内容は?1日の流れを知りたい


精密機械とは、扱い方や環境によって壊れやすい機械や半導体などを指します。

身近なものでいうとスマートフォンパソコン、テレビなどがあります。

精密機械は現代では大変広い分野で使われています。

【代表的な例】
・医療機器…内視鏡・脳波計・MRI・ペースメーカー
・福祉機器…電動ベッド・階段昇降機・歩行訓練機器
・工作機器…超音波加工機・レーザ加工機
・ロボット…2足歩行ロボット・水中ロボット


例を見ても、医療機器・福祉機器のように身近な機械、工作機器・ロボットから、滅多に見ることのない機械まで、幅広く世に溢れていることがわかります。

このような複雑な仕組みの機械は、振動や衝撃で壊れやすいのです。

扱いが繊細な機械を、故障することのないよう安全に目的地まで到着させるのがドライバーの仕事です。

【1日の流れ】
①出勤
②点呼
③配送先までのルートを確認後、出発
④荷物の持ち主のもとへ到着
⑤荷物を積み込み、配送先へ出発
⑥配送先に到着後、荷下ろし・搬入
⑦配送完了後、帰社
⑧1日の業務終了


1日の全体の流れは他の配送の仕事と似ています。

精密機械は取り扱い方が重要!運送には細心の注意を


1日の流れは他の配送と共通していることが多いのですが、精密機械のドライバー特有の業務があります。

それは精密機械の「組み立て」「分解」「梱包」といった作業です。

繊細な荷物なので、それぞれの機械に合わせた梱包を行い、場合によって積み込み前の分解や到着後の組み立てがあります。

繊細な機械だからこそ正しい梱包方法や分解・組み立ての知識が必要です。

また精密機械は、衝撃だけではなく温度も故障の原因になります。

運転は温度管理や衝撃への対応が必要です。

精密機械を運ぶだけじゃない!打ち合わせもある


運転や梱包の他にも、依頼主や現場の人と運搬方法について綿密な打ち合わせがあります。

【例】
・クレーンとフォークリフトのどちらを使うか
・どの順序でどの向きで搬入するか、など


少しの衝撃で故障の恐れがあるほどのデリケートな機械なので、あいまいな個人の判断はせず、互いに情報の共有が必要です。

配送の仕事は一人で行うイメージが強いのですが、精密機械の場合は打ち合わせがあることを知っておきましょう。

繊細な機械だから専用トラックを使用。普通のトラックとの違いは?

繊細な機械だから専用トラックを使用。普通のトラックとの違いは?
では、精密機械を輸送するトラックとはどのようなものでしょうか?

一歩外へ出たら、町のあちこちでトラックを見かけます。

しかし外から見ても何を運んでいるのか、トラックに違いはあるかなんてなかなか分かりにくいですよね。

扱いがデリケートな精密機械を運ぶトラックは、その他多くのトラックと大きく違う部分があります。

この仕事に興味があるのなら、ぜひ知っておいてほしいところです。

・その他のトラックとの違い
・必要免許について


この仕事に興味があるのならぜひ知っておいてほしい2点について解説致します。

精密機械のドライバーが必要な免許は?


精密機械を扱うからといって特別な免許は必要ありません

必要なのは、扱うトラックの大きさに合わせた免許です。

トラックの形状は平ボディやウイングボディなど様々ですが、必要な免許はそのトラックの大きさに合わせたものになります。

トラックの大きさは以下の3種類です。

・小型トラック(1~3トン)
・中型トラック(4~6トン)
・大型トラック(7~10トン)


それぞれが必要な免許が異なります。

小型トラック普通自動車免許
中型トラック普通自動車免許(※1)・中型自動車免許
大型トラック大型自動車免許

(※1)平成19年以前に取得した普通自動車免許は、中型トラックの運転が可能です。

現在持っている免許がいつ交付されたものかを確認し、職場や運ぶ機械によって中型や大型の自動車免許が必要になるでしょう。

普通のトラックとはサスペンションが違う


自動車には走行中の衝撃を吸収する「サスペンション」という部品が備わっています。

この「サスペンション」が普通のトラック違い、精密機械を運ぶための大きな役割があるのです。

まず、一般的なトラックに用いられているのは「リーフ式サスペンション」と言われるものです。

「リフサス」と略されるこのサスペンションは、耐久性が高くメンテナンスもしやすい、おまけにリーズナブルという特徴があり、幅広いトラックに使用されています。

リフサスは板バネを使用し衝撃を吸収しています。荷物の重みがかかることで板バネが衝撃吸収するので、荷物が少ないときはその分吸収力が弱くなります。

そのため乗り心地が悪く、長時間の運転は腰を痛めたり体に疲労がたまったりなどがあるのがデメリットです。

精密機械は「エアサスペンション」


「リフサス」を用いている一般的なトラックとの大きな違いは、「エアサスペンション」です。一般的には「エアサス」と呼ばれています。

リフサスが板バネで衝撃吸収しているのに対し、エアサスは空気で衝撃吸収しているのです。

ゴム製のクッションに空気が含まれており、空気圧の調整が行えます。

吸収効果は高く、エアサスは荷物の重さに関係なく衝撃を吸収するので、安定した走行ができます。

そのため、精密機械の配送にはエアサスが使用されており、その他のトラックとの大きな違いとなっています。

ドライバーの仕事はきついって本当?誤解が生んだ大変というイメージ

ドライバーの仕事はきついって本当?誤解が生んだ大変というイメージ
きついというイメージが持たれやすいドライバー職ですが、実際のところどうなのでしょうか?

ドライバー職がきついと思われたり不安に思われたりする部分は、主にこのような点です。

・運転
・肉体労働
・疲労


実際の内容がわからないと悪い想像はどんどん膨らむものです。

世間にもたれているイメージと実際の部分のギャップを紐解いていきます。

運転に苦手意識があるとつらくなる


「運転の仕事ってなんか大変そう」

このように思っても具体的にどこが大変なのか、パッと出てこないですよね。

運転自体は交通ルールを守ったり安全運転をしたりと、日常的に運転する人と変わりません。

トラックの大きさに最初は慣れないのかもしれませんが、トラックは小型・中型・大型とそれぞれサイズ分けされています。無理をしない大きさを選ぶと良いでしょう。

未経験者向けに研修制度を整えている会社もあるので、運転に不安ならこういった会社を選ぶことで、不安材料を減らせます。

ドライバー職の仕事時間はほとんどが運転する時間なので、運転自体にマイナスイメージを持ってしまうと一日の大半を嫌な気持ちで過ごすことになり、きついと思われています。

運転は交通事故の恐れがあるので、慎重に運転しなければとプレッシャーに感じてしまいやすい部分です。

普段あまり車の運転をしない人や、運転に自信がない人にとっては、ドライバー職は大変な仕事に感じてしまいまうでしょう。

肉体労働がつらいは誤解


ドライバーは荷物を運ぶ仕事なので、肉体労働がつらそうというイメージが持たれがちです。

しかし、肉体労働が大変かどうかは荷物の多さにもよるもので、大型トラックの場合はフォークリフトを使って積み下ろしをするので、実際に力を使うことが少ないこともあるのです。

ドラマやCMで見るようなトラックのドライバーは、筋肉質な男性が使用されることが多いですが、実際のドライバーは細身の人や小太りの人、年配者から最近では女性までといろんな人がドライバーをしています。

みんな力仕事が得意なわけではなく、自分の筋力に合わせた仕事を選んでいるのです。

実際の現場は肉体労働だけではありません。

ドライバー職は扱う荷物が幅広く、また仕事内容も様々なのです。

そして肉体労働がつらいかどうかは、その人の体力にもより、選ぶ会社によっても感じ方が変わります。

トラック運転手は肉体労働で大変とは簡単にひとくくりにはできないのです。

疲れの原因は乗り心地が悪いから


一日のほとんどを車内で過ごすのは体にストレスがかかります。

路面の凹凸で体を揺さぶられるたびに体を元の位置に維持しようと手足に力が入ってしまいます。

振動が体に伝わることで、背中や肩を痛めるなど、最悪な場合ぎっくり腰にまで悪化したりする場合もあります。

車内を快適に過ごせるものを選ぶことで、このような大変な部分は避けられるでしょう。

普通の配送とはちょっと違う?精密機械のドライバーの良いところ

普通の配送とはちょっと違う?精密機械のドライバーの良いところ
ドライバーの職種はさまざまですが、その中から精密機械の配送を選ぶ理由があります。

精密機械を運ぶドライバーの仕事に興味があるのであれば、この仕事ならではの良いところはぜひ知っておきたいものです。

トラックの乗り心地がまるで観光バス。理由はエアサスに有り


衝撃や振動を吸収するためのエアサスは、精密機械の輸送に適していると先ほどお話しましたが、実は運転者本人にも同じことが言えるのです。

観光バスや高速バスに乗った経験はありますか?

道路でガッタンガッタンと跳ねるような揺れを感じることはあまり無いですよね。

実はこういったバスにもエアサスが使われており、乗客の人数に関係なく揺れが少なく快適な乗り心地を与えてくれているのです。

リフサスを使用しているほとんどのトラックは体が疲れやすいのですが、精密機械を輸送するエアサス車は、人間の体への負担も減らしてくれるので、運転は非常に快適です。

毎日運転するので、少しの負担が蓄積されてしまい、だんだんと体がつらくなってきます。

疲労を減らすときは車両から見直すことが大事であり、そのためにはエアサス車を使用する仕事を選ぶのは非常に有効なのです。

資格やスキルで高収入。トラック別に給料比較


精密機械のドライバーは大型トラックを使用することがあり、その場合給料が高めに設定される傾向にあります。

【トラックドライバーの平均月収】
・小型トラック…18~22万円程度
・中型トラック…20~30万円程度
・大型トラック…35~55万円程度


ドライバー全体で見ると、大型自動車免許を所持している人の割合は少ないので月収は高く、資格手当が出る会社もあります。

大型の自動車免許を持っていると、どの大きさのトラックも運転可能になります。

時と場合で柔軟に対応できるので、高収入や柔軟な働きやすさを求めるのであれば、積極的に取得しておきたい資格です。

社員研修が豊富。精密機械を扱うための知識が身につく


取り扱いが慎重な精密機械をなんとなくの知識で運搬してしまうと故障の原因になるので、それぞれ機械に合わせた梱包の仕方や分解・組み立ての仕方を知っておく必要があります。

そのため、社員研修などの学べる環境が整っており、安全に輸送するための知識が身に着けられます。

研修がない仕事は不安が大きいのですが、デリケートな機械を扱うからこそ、しっかりと社員研修が用意されており、安心して働けるのが魅力です。

知識を学ぶことで、医療機器を求める人に信頼されるようになり、非常にやりがいのある仕事となります。

精密機械のドライバーのつらいところ


反対につらいところも知っておきたいですよね。

実際に働いてから想像と違ったなんてこともあるので、メリットだけしか見ないと判断を誤ってしまうことが多いです。

デメリットもはじめに知っておくことで回避できることもあるので、つらいところにもしっかり目を向けて仕事を選びましょう。

精密機械に気を遣う


他の配送と大きく違うのは荷物がデリケートというところです。

いくらやりがいのある仕事とはいえ、故障させるわけにいかないので、はじめのうちは触れるのも怖いと思います。

しかし恐怖心や不安がいつまでもあると、冷静な判断ができないので、より一層ミスを誘います。

不安な中仕事するのは精神的なストレスを抱え、毎日の仕事が憂鬱になり、なぜ転職したのかわからない状態になってしまいます。

せっかくの転職が残念な結果になりますよね。

不安を消すには、まず仕事をよく知ることです。

その機械の扱いを学び知識を付けることで、どういう点に注意を払ったら良いのか、具体的にわかります。

漠然と「わからない」では、いつまでも不安は消えません。

何がわからないのかを知ることと、そのわからない点を改善することが大切です。

健康に気を遣う


運転は事故を起こさないよう集中力を使うもので、機械の積み下ろしも細心の注意をはらい、常に神経を研ぎ澄ませている状態です。

しかし疲れがたまっている状態や寝不足の状態では作業効率が落ちてしまいます。

デリケートな機械を扱うという重要な役割を果たすためには高い集中力を保つ必要があり、体調不良は仕事をする上では大敵なのです。

仕事に支障が出ないよう、健康には日頃から気をつけることが大切です。

精密機械のドライバーに向いている人はどんな特徴がある?

精密機械のドライバーに向いている人はどんな特徴がある?
メリットとデメリットを見てみると、デメリットは考え方や行動で対処できそうなことがわかりました。

どの仕事もその人の性格や気質とマッチしているかの相性が関係します。

気質が合っていると仕事自体がつらく感じることはあまりありません。

自分がこの仕事に向いているのかはとても重要な部分なので、向いている人の特徴をご紹介していきます。

業務を前向きに捉えられる人


ポイントは重要な仕事を「やりがい」と捉えるか「プレッシャー」と捉えるかです。

「やりがい」と感じる人は物事をポジティブに考えられるので、困難に遭っても自分を成長させるため学び、改善していきます。

反対に「プレッシャー」と感じてしまう人は、困難にぶつかったときに落ち込んでしまい、業務自体を不安な気持ちで過ごすことになります。

精密機械を扱うことに緊張感は必要ですが、過度の不安はさらなるトラブルを引き起こしかねません。

これと同じように、運転にもマイナスイメージを持たない方が良いでしょう。

落ち着いた対応と改善を積極的に行えるようなポジティブの人の方が向いているといえます。

最低限のコミュニケーション能力がある人


精密機械の搬送は、依頼主との打ち合わせがあります。

そのため、しっかりとした受け答えをし、お互いの情報の相違がないようにする必要があります。

依頼主は大切なお客様です。丁寧な打ち合わせを行うことで作業はスムーズに進み、信頼関係が生まれます。

そのためには、最低限のコミュニケーション能力は必要でしょう。

以上のことから要点をまとめると、このようになります。

・精密機械の配送は乗り心地の良いトラックで医療機器などを目的地まで配送する仕事。依頼主との打ち合わせや梱包・分解・組み立てなどの独自の業務がある。

・免許は使用トラックの大きさに合わせたものが必要。大型トラックの場合は高収入を狙える。

・社員研修が豊富なので精密機械に関わる知識が身に付く。社会に必要な重要な役割なのでやりがいが大きい。

・配送の仕事はつらいという大きな誤解があり、デメリットは考え方や取り組み方で解消できる。


乗り心地が良いトラックで高収入を狙えるのは、この仕事ならではの魅力です。

肩や腰を痛めてしまってはどんな仕事も苦しくなってしまうでしょう。

他の配送にはないメリットがあるので、一度検討してみてはいかがでしょうか?
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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