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最終更新日:2021-11-03

ユニック車とは車両の特徴やドライバーとして必要な免許について

トラQ編集部
トラックにおける種類の一つ、ユニック車を聞いたことがあるでしょうか?

ユニック車を簡単に説明すると、クレーンが付いているトラックで、運転にはトラックの大きさに合わせた免許が必要になります。

しかし、それだけでは仕事ができないトラックなので、トラックのドライバーとして求人に応募する際は、十分に注意しなければいけません。

そんなユニック車の特徴は以下の3つにまとめられます。

・ユニック車は積載型トラッククレーンのことで一般的に使われる総称になっている
・ユニック車は主に建築現場への運送に使われる
・ユニック車は運転・クレーン操作・フックをかける作業で免許が必要になる

この3つの項目を中心にユニック車の仕事内容やドライバーとして働く際に役立つ知識を紹介していきます。


【目次】
1.ユニック車の基本情報
 1-1.ユニック車はクレーン付きトラックの総称ではない?
 1-2.ユニック車の特徴と形状
2.ユニック車が活かされる仕事とは?
 2-1.建築現場
 2-2.引っ越し
 2-3.瓦礫等の撤去作業
3.ユニック車を扱う際に必要な資格と免許
 3-1.ユニック車の運転に必要な免許
 3-2.クレーンの操作に必要な資格・免許
 3-3.フックの取り付けに必要な玉掛け資格
 3-4.どの資格・免許から取得するべき?
4.実際にユニック車のドライバーとして働くには?
 4-1.ユニック車のドライバーの需要
 4-2.ユニック車のドライバーの給料面
5.ユニック車のドライバーとして働く際の注意点
 5-1.普段の業務には集中力が必要
 5-2.外の天候によっては作業が大変になる
 5-3.早朝から始まっても待機時間で長引くことがある
6.まとめ

ユニック車の基本情報

ユニック車の名称自体を聞いたことがなくても、クレーンが付いているトラックと言われると、一度は見たことがある方も多いと思います。

ただ、ユニック車という呼び方やクレーンが付いているトラックには、一般ではわからない成り立ちや違いがあります。

ユニック車はクレーン付きトラックの総称ではない?


ユニック車とは、積載型トラッククレーンのことを指していますが、元々積載型トラッククレーンの総称としては使われていませんでした。

「ユニック」は、古河ユニック株式会社が販売していた積載型トラッククレーンの商標として、固有に登録されている商標です。

そしてこのユニックの積載型トラッククレーンが、トラック業界で人気となって多く流通したことから、ユニック車の呼び方が普通名詞化して、一般的に使われるようになりました。

ユニック車以外では、

・株式会社タダノ・・・「カーゴクレーン」
・新明和工株式会社・・・「CBクレーン」

という名称で、積載型トラッククレーンを呼ぶこともあります。

正式名称が長いことから、トラック業界的にも言いやすいユニック車と書かれることが多く、トラックの販売や会社の募集要項でもユニック車の名称が用いられることがほとんどです。

ユニック車の特徴と形状


ユニック車はトラックにクレーンが付いている車両で

・クレーンの竿の部分・・・「ブーム」
・引っかける部分・・・「フック」

と呼びます。

ブームはクレーンの長さを調節できる仕組みで、多くのユニック車は4段階まで伸ばせるようになっており、種類によっては5段階から7段階まで伸ばせるクレーンもあります。

またユニック車は、大きく下記の3種類に形状が分けられています。

・クレーン付き
・簡易クレーン
・ハイジャッキ


クレーン付きは別名「キャブバック型」と呼ばれることもあり、キャブ(運転席のある箱の部分)と荷台の間にクレーンが付いている形状です。

一方、簡易クレーンは別名「荷台内架装型」と呼ばれることもあり、荷台の中にクレーンが乗っている形状で、小型トラックに多く見られます。

クレーン付きと簡易クレーンの違いは荷台のスペースの広さで、簡易クレーンの方が荷台にクレーンがある分、乗せられる範囲が狭くなります。

ただ簡易クレーンは、小型トラックとしての特徴を活かせるようになっており、しかも乗せられる範囲が狭いことで不便になるわけではありません。

ハイジャッキは車体に長いハイアウトトリガーが付いているユニック車で、車両の前部分を上げて傾けることで、荷物が入れやすい形状に変えられるようになっています。

ブームの段階や形状の違いから選んで、必要な仕事で活用されています。

ユニック車が活かされる仕事とは?


ユニック車を道路で走っている姿を見かけても、実際にクレーンを動かして作業するところはそれほど頻繁に見られるものではありません。

それではユニック車は、どのような仕事で活用されているのでしょうか?

建築現場


ユニック車が最も活躍する仕事場は建築現場であり、作業に必要な機材や建材などを運送する目的で使われます。

建築現場で使うはしごや階段といった仮設資材など、早い段階で使う物も扱うことから、勤務時間は現場の方よりも早い時間帯になることが多く、早朝から始まる場合もあります。

1日に2~4回にかけて様々な建築現場を回っていきますが、朝早い分終業時刻も17時前に終わることもあります。

引っ越し


引っ越しで使われるのは、大小様々なバンボディ型(荷台が箱型)のトラックが多いのですが、一部の電化製品やピアノなどの大きめの荷物は、人力でトラックに乗せるには難しいものがあります。

その際ユニック車はバンボディ型の代わりに、積み込み・積み降ろし作業で活用されます。

数人で積み込み・積み降ろし作業できるような、ある程度の荷物でもクレーンの方が早く動かせるので、引っ越し業者にも引っ越す側にもメリットがある車両です。

ただしバンボディ型と違って、荷台が野晒しの状態となっており、荷物にシートをかける必要があったり、悪天候時には使えなかったりする場合もあります。

瓦礫等の撤去作業


事故や自然災害で、瓦礫等の重さのある物が散乱してしまった時、荷台に深さのあるユニック車が、撤去や回収作業に使われることがあります。

人が踏み入れづらい場所であるほど、クレーンの長さが役立つ場面であり、他のトラックや重機と合わせて活躍する車両です。

ユニック車を扱う際に必要な資格と免許

ユニック車のドライバーとして働く際には、運転と共に車体に付いているクレーンの操作もしていく必要があります。

そしてその操作を含めると、ユニック車に関わる資格や免許は大きく分けて3つあり、その中にも様々な種類があります。

ユニック車の運転に必要な免許


ユニック車は、車両としてはトラックに分類されますが、トラックの大きさも様々な種類があるため、運転するためにはそれに合わせた免許が必要になります。

現在での運転免許の基準は以下のようになっています。

・普通免許(2017年3月12日以降)……車両総重量3.5トン未満かつ最大積載量2トン未満の車両が運転可能
・準中型免許……車両総重量7.5トン未満かつ最大積載量4.5トン未満の車両が運転可能
・準中型(5t)限定免許(2007年6月2日〜2017年3月11日に取得した普通免許)……車両総重量5トン未満かつ最大積載量3トン未満の車両が運転可能
・中型(8t)限定免許(2007年6月1日以前)……車両総重量8トン未満かつ最大積載量5トン未満の車両が運転可能
・中型免許……車両総重量11.0トン未満かつ最大積載量6.5トン未満の車両が運転可能
・大型免許……車両総重量11.0トン以上かつ最大積載量6.5トン以上の車両が運転可能

ユニック車の中には小型トラックもあるので、上記の条件に当てはまったら普通免許でも運転できる可能性はあります。

ただ、汎用性が高いとされる車両は、中型免許で運転できる4トントラックのユニック車になるので、会社側も中型以上の免許を求める場合が多くなります。

クレーンの操作に必要な資格・免許


運転免許は公道を走る際に必要なものであり、積み込み・積み降ろし作業に使うクレーンの操作までは含まれていません。

クレーンの操作に関しては、吊り上げる重さごとに分けられた3種類が、主な資格・免許として求められます。

・移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育……吊り上げ荷重0.5トン以上1トン未満のクレーンの操作
・小型移動式クレーン運転技能講習……吊り上げ荷重1トン以上5トン未満のクレーンの操作
・移動式クレーン運転士免許……吊り上げ荷重5トン以上のクレーンの操作

これらの資格や免許は、教習所の一つの分野として取り扱われている場合や、クレーン技能専門の教習所となっている場合があります。

運転免許のように講習を受けた後に、学科試験と技能試験の合格によって取得できるものです。

一番下の移動式クレーン運転士免許の取得によって、特殊なクレーンでない限り、ほぼ全てのユニック車のクレーンを操作できることになります。

フックの取り付けに必要な玉掛け資格


クレーンを操作する前には荷物をクレーンのフックに取り付けますが、この取り付け作業にはクレーン操作とは別の資格が必要です。

・直接フックへ荷物をかけることや
・スリングを用いて荷物をかけること

などを「玉掛け」と言い、この作業を認められるものとして「玉掛作業者」と呼ばれる資格があります。

こちらも教習所などの講習後に、学科試験と技能試験を経て取得できるようになっています。

また、先の項目にあるクレーンの操作に関わる資格・免許を取得済みの場合は、学科試験と技能試験の一部が免除されます。

どの資格・免許から取得するべき?


ユニック車のドライバーとなる場合、最初に会社を選んだ段階で、必要とされる資格や免許がわかります。

免許の取得までには受講料がかかるので、より大型の資格の取得をしていたら良いというわけではなく、自身が必ず使うと考えられる範囲の免許取得を目指した方が無駄になりません。

クレーンの操作関連を先に取得することによって、玉掛け免許で一部試験の免除が受けられるので、クレーンの操作の方から取得すると、出費は抑えられます。

また、会社によっては運転免許以外の資格・免許について、会社側の負担で講習の機会を提供される場合もあります。

現実的にはいきなりユニック車のドライバーで仕事を探すよりも、それぞれの大きさのトラックの中でドライバー募集を探す方が多くなると思います。

その際にクレーンの操作関連と玉掛けの資格・免許を持っていない場合は、取得の補助を出してくれる条件がある会社を探すのも一つの手です。

実際にユニック車のドライバーとして働くには?

ユニック車のドライバーとして働くことを検討し始めた場合、資格や免許以外にも気になる点はいくつかあると思います。

実際にユニック車のドライバーが働く環境は、どのようになっているのでしょうか?

ユニック車のドライバーの需要


ユニック車は仕事の分類としては、トラックのドライバーに含まれています。

そして、近年のトラックのドライバーは人手不足と言われており、経験の有無や年齢をあまり問わず募集している傾向があります。

ユニック車のドライバーは運転免許以外にも、クレーンの操作と玉掛けの免許が必要になるため、更にドライバー候補となる方は少数となり、需要は非常に高い状況です。

応募をすると必ず受かるわけではありませんが、現在は多くの会社で歓迎される可能性が高い状況にあります

ユニック車のドライバーの給料面


ユニック車のドライバーは、

・月給・・・約25万円~30万円
・年収・・・約300万円~400万

が平均的な基準となっています。

ただしユニック車でまとめて見る場合は、車体の大きさが混ざってしまうので、小型トラックと大型トラックでは、給料面で大きく変わってくるものです。

そのため会社の給料面を判断する時は、トラックドライバーの方の月給や年収と比較した方がわかりやすくなります。

大きさごとのトラックドライバーの平均年収のおおよその基準は、以下のようになります。

・小型トラックのドライバー……平均年収300万円から400万円
・中型トラックのドライバー……平均年収400万円から450万円
・大型トラックのドライバー……平均年収450万円から500万円

ユニック車の場合、必要な資格や免許が多いので、その部分を考慮されて給料が上乗せされる可能性があります。

・反対に深夜帯の勤務がない
・長距離でも通常の運送よりは短い

などで、普通の中型・大型トラックのドライバーより低くなってしまうこともあります。

ユニック車のドライバーの募集

・「中型トラック(ユニック車)」
・「4tユニック車」

などの表記をしているので、トラックの大きさはすぐに判断できるものです。

この他にも時間外労働や残業、福利厚生などがあるので、給料面のみで判断する必要はありませんが、上記の基準を参考にして会社を選んでいきましょう。

ユニック車のドライバーとして働く際の注意点

ユニック車のドライバーとしては、トラックとしての特徴と、クレーンが付いていることによる特徴があるので、仕事の中で注意すべき点もその二つ分が合わさったものとなります。

ここでは、ユニック車のドライバーで、特に注意すべき点を見ていきましょう。

普段の業務には集中力が必要


ユニック車は荷物を乗せた中型・大型トラックを運転していくことから、走行時には事故を起こさないような運転を意識しなければなりません。

ユニック車で運ぶ荷物は重量や大きさもあり、急な動作をすると荷崩れを起こしてしまう可能性があります。

荷崩れから道路に荷物が落ちてしまったら、通行人や他の車両を巻き込んだ大きな事故に繋がってもおかくしないものです。

またクレーンの操作時も、重量や大きさのある荷物を扱うことは変わらないので、注意が必要になります。

玉掛けが上手くいってなかったり、クレーンの操作ミスをしたりすると、道路と同じく現場の人達を巻き込む可能性があるのです。

総じて普段の業務中は、常に集中力が必要である仕事と言えます。

外の天候によっては作業が大変になる


ユニック車は運送時に外を走るのは当然ですが、クレーンの操作も基本的には外で行うものです。

そのため、外の天候が雨であったり、気温が高い日であったりすると、作業がいつもより大変になることがあります。

引っ越しの場合、悪天候であれば配送を中止することがあるかもしれませんが、気温には左右されづらいものです。

建築現場では少量の雨であれば、通常通りに働いていくこともあるので、ユニック車のドライバーもそれに合わせて配送する必要があります。

これら二つの要素は、運転やクレーンの操作に影響するので、ユニック車のドライバーとして働く際は、より毎日の天候に注目していきましょう。

早朝から始まっても待機時間で長引くことがある


先述の通りユニック車のドライバーは、建築現場での仕事は朝早くの仕事となりがちで、仕事終わりもその分早くなることが多いです。

しかしユニック車でも、他のトラックと同じように待機時間が発生する可能性があり、その場合は深夜とまではいかなくとも、夕方以降まで仕事が長引きます。

もちろん待機時間も勤務時間に含まれており、通常の勤務時間外になると残業手当が支払われます

ただ、待機時間や残業がないわけではないことは覚えておきましょう。

まとめ


最後にもう一度ユニック車に関する情報をまとめていきます。

・ユニック車は積載型トラッククレーンのことで、元々は古河ユニックの商標だったが、普通名詞化してから一般的に使われる総称になっている
・ユニック車は主に建築現場への機材や建材、仮設資材の運送に使われる他、引っ越しや災害時の瓦礫回収にも使われることがある
・ユニック車は車体ごとの運転免許、重さごとのクレーン操作の資格と免許、フックをかける作業ができる玉掛け免許の3つが必要になる

ユニック車は運転免許の他に、クレーンと玉掛けの資格や免許が必要ですが、ドライバーの需要は高い仕事になっています。

会社側から運転免許以外の部分でのサポートを得られることもあるので、条件に合う免許を持っている方や、これからトラックのドライバーを目指す方は候補として考えてみましょう。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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