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最終更新日:2021-11-03

トラックの大きさに関わる積載量と分類から必要な免許について

トラQ編集部
トラックの大きさに関わる積載量と分類から必要な免許について
トラック運転手に関連する言葉として、積載量という単語を見たことがある人もいると思います。

積載量はトラックで最も重要な荷物に関わるもので、トラックの動かす基準から取得する免許にまで影響する、とても重要な項目です。

つまり積載量を理解することは、トラックの運転手を目指す際に大いに役立つ知識になります。

今回はそんなトラックの積載量に関する項目を中心に紹介していきます。


トラックの種類


トラックと積載量の関係を見るには、トラックの種類について理解する必要があります。

まずはトラックの形状と大きさによる分類を見ていきましょう。

トラックの形状


トラックは形状によってそれぞれ名前がついています。

・平ボディ……荷台がフラットである汎用的なトラック。荷下ろしに向いた形状ですが、荷物が野晒しになるため、悪天候ではシートなどの保護が必要。

・バンボディ……荷台が箱型であるトラック。雨風を凌げる形状。

・ウィングボディ……バンボディの両側が翼のように開くトラック。

・幌車……荷台が幌で覆われたトラック。

・冷凍冷蔵車……荷台の箱に冷凍・冷蔵機能が備え付けられたトラック。


主に運送する荷物の種類で使い分けられる形状ですが、種類以外で関わってくるのがトラックの大きさや重さです。

トラックの大きさ


トラックの大きさによる分類は、トラックの販売メーカーが車両重量を基準におおまかに分けています。

・小型トラック……車両重量が3トン以下のトラック

・中型トラック……車両重量が3.5トン以上~11トン未満のトラック

・大型トラック……車両重量が11トン以上25トン以下のトラック


これらは「バンボディの中型トラック」、「ウィングボディの大型トラック」のように、それぞれの形状で異なる大きさのトラックがあります。

また業界的には、よく使うトラックの大きさとして積載量で表した「4トントラック」、「10トントラック」という呼び方をすることもあります。

この場合の4トントラックとは中型トラックを指し、10トントラックはそれよりも大きめのトラックを指します(大型トラックではありません)。

トラックの重量に関する基準

トラックの重量に関する基準
トラックの積載量から、4トントラックと呼ばれる車両は、4トンまで荷物を積めるトラックである…と思ってしまうかもしれません。

しかし実際は、4トントラックでも4トン未満の荷物しか積めない場合があります

そこに関係してくるのがトラックの重量に関する基準です。

トラックの最大積載量の考え方


トラックの重量は、トラックが荷物を積んだ状態で安全に運転できる重さ、または道路や橋など公共の道に損傷を与えないための重さが定められています。

その重さの基準となるのが、車両重量と最大積載量、車両総重量です。

①車両重量……トラック本体の燃料が満タンで、オイルや冷却水が規定量ありか、バッテリーや荷台などの装備が積まれて、今すぐにでも走れる状態の重量。

②最大積載量……トラックの大きさごとに決められた積める荷物の最大の重さ。

③車両総重量……①の状態で、乗車定員や最大積載量を含んだ重量。


このうち車両総重量は、以下の公式によって求められます。

・車両総重量=車両重量+乗車定員×55㎏(乗務員の平均的体重)+最大積載量


また、上記の式を応用することで、最大積載量も求められます。

・最大積載量=車両総重量-(車両重量+乗車定員×55㎏)


この式からわかる通り最大積載量は、車両総重量から車両重量と乗車員を引いた重さとなるのですが、この重さが先に紹介したトラックの形状によって大きく変わっています。

例えば、冷凍冷蔵車であれば荷台が箱型であり、その中に冷凍・冷蔵のための装置が付いている分、車両重量が重くなります。

反対に平ボディであれば、荷台が箱でない分、バンボディや冷凍冷蔵車よりは車両重量が軽くなります。

そのため同じ4トントラックに分類されても、形状や装備によって、実際には4トンは積めないトラックも存在しているのです。

現行のトラックの重量に関わる基準


車両総重量や積載量がわかった上で、改めてトラックの大きさごとの分類を見ていきましょう。

・小型トラック……車両総重量は3トン以下で最大積載量が2トン未満のトラック。

・中型トラック……車両総重量は11トン未満で最大積載量が6.5トン未満のトラック。

・大型トラック……車両総重量は11トン以上で最大積載量が6.5トン以上のトラック。


車両総重量と積載量で数値が違ってくるため、何もわからない状態ではややこしく見えてしまいますが、重さの関係や式を見ると、見やすくなると思います。

業界的に4トントラックと呼ばれる車両は、「4トン程度の積載量を持つトラック」というおおまかな基準で呼ばれるトラックなので、本来はトラックごとに上記の基準を見なければいけません。

更に細かなトラックの重量に関する項目


トラックの大きさごとの最大積載量とは別に、トラックのバランスや道路への影響などを考慮した積み方についても基準があります。

一つは車輪を繋ぐ軸にかかる重量である軸重と1つの車輪にかかる重量である輪荷重です。

これらにかかる重量は、軸重では10トンを越えてはならず、輪荷重では5トンを越えてはいけないとされます。

もう一つは、最遠軸距(さいえんじっきょ)と最大積載量を照らし合わせた基準である、許可限度重量です。

最遠軸距とは、多数の軸がある車両のうち、最前部の車軸の中心(セミトレーラーでは連結装置の中心)から最後部の車軸の中心まで水平距離のことを言います。

そして許可限度重量は、道路の加重を考慮して定められた基準で、最遠軸距の長さによっても最大積載量がそれぞれ決められているのです。

主に大きめのトレーラーが高速道路や指定道路を走行する際、気にすべき項目になります。

最大積載量を超過した場合の罰則

最大積載量を超過した場合の罰則
トラックの大きさごとに決められた車両総重量では基本的に、車両重量と乗車定員は変えられないので、最大積載量によって変わっていきます。

そして、最大積載量を超過して荷物を積んで走行することは、道路交通法に違反する行為です。

過積載とは


最大積載量を超過して荷物を積むことは過積載と呼ばれ、道路交通法違反として罰則が与えられます。

過積載の罰則は過積載の割合によって以下のように変わります。

・5割未満の過積載……違反点数2点と罰金3万円

・5割以上10割未満の過積載……違反点数3点と罰金4万円。

・10割以上の過積載……違反点数6点と6月以下の懲役または10万円以下の罰金

・2倍上の過積載(悪質な違反者)……即時告発し100万円以下の罰金


2倍上の過積載は2015年の2月から施行されています。

過積載による影響


過積載の罰則は、基本的にドライバーに対して行われるものですが、場合によってはドライバーを雇っている運営会社や発注した荷主に対しても、何らかの影響を及ぼすことがあります。

過積載が重大な道路交通法違反とされるのは、ドライバーの安全運転を損なう面もありますが、それと同時に公共の道や他の車両への影響が危険視されるからです。

橋や道路のひび割れの原因は、車の重量によるもので、過積載のトラックがその一因となっていることが、国の調査によって分かっています。

公共の道の劣化は自動車事故にも繋がる可能性を持っており、少しでも対策するために、過積載への厳しい罰則が設けられた理由となっています。

また過積載のトラックは、ブレーキの利きが悪くなったり、ハンドルでの制御に影響を及ぼしてしまったり、いくつかの悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

過積載のトラック自体が、横転などの交通事故を起こすことによって、他の車両や周りの建物に大きな影響を与えることは容易に予想できます。

このような点でも過積載は、見過ごせない違反と定められています。

トラック大きさごとに必要な運転免許


トラックが大きさごとに分けられるのは最大積載量の違いもありますが、運転者が必要な運転技術で分けている面もあります。

大型になればなるほど、それに合わせて視点や運転時の注意も変わってくるので、それに合わせた運転免許が必要になります。

最新の免許基準


トラックの大きさごとに必要な運転免許も車両総重量と最大積載量が関わってきます。

・普通免許……車両総重量3.5トン未満かつ最大積載量2トン未満の車両が運転できて18歳以上が取得可能。

・準中型免許……車両総重量7.5トン未満かつ最大積載量4.5トン未満の車両が運転できる資格で、18歳以上が取得可能。

・中型免許……車両総重量11.0トン未満かつ最大積載量6.5トン未満の車両が運転できる資格で、20歳以上かつ免許取得から2年以上の者が取得可能。

・大型免許……車両総重量11.0トン以上かつ最大積載量6.5トン以上の車両が運転できる資格で、21歳以上かつ免許取得から3年以上の者が取得可能。


免許として、トラックの大きさにはなかった準中型免許が存在します。

準中型車両及び準中型免許は2017年の3月12日の道路交通法改正後に設けられた基準です。

中型免許と大型免許の取得が、20歳以上の年齢条件と普通免許の取得からの年数を要することから、やや敷居の高い資格であったものを、細分化して要件を下げて改善したという形です。

これによって、高校卒業後の18歳でもトラック運転手として働ける可能性が広がりました。

中型免許より範囲は狭いのですが、準中型車両にあたるトラックは平ボディや冷凍冷蔵車など様々な形状があるので、使いづらい免許ではありません。

準中型免許も中型免許や大型免許の免許要件を満たせるので、まずは準中型免許を取得して、その後に更に上の免許を取得していくという段階的アプローチも可能です。

普通免許の取得時期による違い


上記の運転免許の基準は2017年から始まった最新のものであり、それ以前に普通免許を取得していた人は、また運転できる車両が違ってきます。

・2017年3月12日以降の普通免許……普通免許として車両総重量3.5トン未満かつ最大積載量2トン未満の車両が運転できる。

・2007年6月2日〜2017年3月11日の間の普通免許……準中型(5t)限定免許として車両総重量5トン未満かつ最大積載量3トン未満の車両が運転できる。

・2007年6月1日以前……中型(8t)限定免許として車両総重量8トン未満かつ最大積載量5トン未満の車両が運転できる。


これらは、道路交通法改正で基準が変わった年代ごとに分類されています。

準中型限定免許の表記は免許更新をした時に、普通免許の「種類」の欄に表記され、8トンについては年代的に全ての免許更新が完了しているので、既に表記されています。

5トンの場合は取得時期によってはまだ表記されていないので、2017年3月11日以前に取得した人は、トラック運転手として働く際に注意しておきましょう。

取得年代によって運転できるトラックが変わることは、就職する会社や扱うトラックによっては、普通以上の免許を取る必要がなくなる可能性があります。

もちろん、普通以上の免許があった方が就職先の幅やいざという時に役立ちますが、教習所に通うことは出費を要します。

余計なお金を使わないためにも、自分が運転できる車両の範囲とトラック運転手として働く際に、必要な車両をよく照らし合わせて見ておきましょう。

準中型免許以上の料金目安


2017年以降の普通免許でも、車両総重量と積載量を満たしたトラックであれば運転は可能ですが、実際のところ、もう少し上の免許を目指した方が働きやすくなります。

そこで準中型免許以上の免許取得にどれくらいの料金がかかるか見ていきましょう。

・準中型免許
 普通免許所持……15万円前後
 準中型(5t)限定免許所持(限定解除)……7万円前後

・中型免許
 普通免許所持……20万円前後
 準中型(5t)限定免許所持……18万円前後
 準中型免許所持……15万円前後
 中型(8t)限定免許(限定解除)……10万円前後

・大型免許
 普通免許……32万円前後
 準中型(5t)限定免許所持……30万円前後
 準中型免許所持……28万円前後
 中型(8t)限定免許……25万円前後
 中型免許……20万円前後


値段の前後は教習所やコースによって変わりますが。おおよそ料金は上記のとおりです。

既に所持している免許の条件が近いものほど、上の免許を取得する際の料金が低くなります。

また、所持免許がAT限定かMTのどちらであるかによっても、料金が多少変動します。

それでも、免許取得年数を要する中型免許や大型免許は、普通免許所持では20万円以上と、大きな出費になります。

上の免許を取得すると選択肢は広がりますが、最初は自分が就きたい職場を見定めてから、どの免許の取得を目指すか決めると良いでしょう。

トラックの最大積載量を増減させるとは?

トラックの最大積載量を増減させるとは?
トラック運転手の一人親方として独立する場合は、自分でトラックを所有していくことになります。

その際も、基準を守るのは当然のことですが、基準の範囲内でトラックを使いやすくしていくことは悪いことではありません。

そんな使いやすくする手段の一つで、積載量に大きく関わる増トン車と減トン車について見ていきましょう。

増トン車のメリット


増トン車とは、ベースを中型トラックのままにして、最大積載量を増やせるように設計した車両のことです。

増トンの設計は、最大積載量や車両総重量の基準の範囲内で行われるものであり、違法改造ではありません。

メリットとしては、最大積載量が増えたことで、更に多くの荷物を積めるようになるので、作業量の増加や仕事の幅が広がるところです。

また、ベースが中型トラックであることから大型トラックを購入するよりも低い料金になり、燃料費なども大型トラックに比べると安価で済ませられる点もメリットになります。

ただし最大積載量を増やしたことで車両総重量も増え、大型トラックの基準になった増トン車を大型免許なしに運転してしまうと、違反になってしまいます。

また、トラックを増トン車として改造してから使用する場合は構造変更手続きを行わなければならず、車検の受け直しや自動車重量税などの別途費用もかかります。

これらの理由から元々あるトラックを改造するよりは、増トン車となったトラックを中古で買う人の方が多いようです。

減トン車のメリット


増トン車があれば、その逆の減トン車もあります。

減トンの設計も同じく基準の範囲として行われるので、違法改造にはなりません。

減トン車のメリットは最大積載量が減ることで、自動車税が下がるところにあります。

しかし最大積載量が下がると、その分できる仕事の範囲が狭まります。

また、増トン車と同様に改造後に構造変更手続きを行わなければならず、それに関わる費用も別でかかってしまいます。

中古車についてもわざわざ減トン車を販売するメリットがなく、最大積載量を減らすとしたら、元々積載量の少ないトラックを買うと良いということになります。

このことから減トン車は改造することは可能ですが、増トン車に比べると大きなメリットがなく、あまり見かけない車両となっています。

トラック積載量に関する注意点

トラック積載量に関する注意点
今回はトラックの積載量と車両総重量の関係や過積載による罰則、トラックの大きさごとの免許取得について見ていきました。

道路交通法の改正によって若いうちからトラック運転手になれる一方で、積載量によって公道の劣化が問題になり罰則が強化されるなど、トラックと積載量に関わる項目は年々変化しています。

トラックの積載量と車両総重量の関係を知っておくことで、自分が必要とする免許や就職先の候補も大きく変わるので、トラック運転手を目指す方はぜひ覚えてみてください。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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