トラック運転手として働くメリットとデメリットを紹介

トラック運転手になってみたいけど、きつい仕事なのかな…。自分にできるだろうか。トラック運転手ってどんな仕事だろう。

このように、トラック運転手になりたいけど不安…という方も多いのでは？

たしかに、ドライバーは集中力や体力が必要なので、きついと感じることもあるかもしれません。

しかしトラック運転手には、ドライバーならではのメリットもたくさんあります。

そこでこの記事では、トラック運転手のメリットとデメリットを紹介します。

トラック運転手の仕事内容や年収なども紹介するので、これからトラック運転手の仕事に興味のある方は、ぜひ最後まで読んでみてください！

まずは、トラック運転手のメリットから紹介します。

きついというイメージがあるトラック運転手ですが、経験してみるとわかるメリットもたくさんあります。


トラック運転手は、車体が大きいトラックを毎日運転するのが仕事です。

そのため、やはり自然に運転スキルは向上します。

特にトラックの運転は、普通よりも運転技術が必要なことも多く、細い道の運転や内輪差を意識した運転などができるようになります。

また、トラック業界では安全運転第一です。安全運転の指導が徹底されているので、自然と安全運転も身に付きます。

トラック業界は人手不足なので、経験豊富で高い運転スキルを持っていると、転職でも有利です。日常生活においても、高い運転スキルがあると役に立つ場面は多いはずです。


トラック運転手は、仕事で日本中へ行くので、いろいろな場所の地理に詳しくなります。

渋滞が少ない道、最短距離、大きい車体が通りやすい道などを通るように、会社からも指導されるので、必然的に道路状況に詳しくなります。

トラック運転手の中でも配送ドライバーは、配送する地域が固定されているので、狭い住宅街や生活道路などを覚えられるのも特徴です。

一方通行や渋滞を避ける抜け道、走りやすい道などがわかるので、自然と目的地に早く着けるようになります。


長距離ドライバーは、日本中いろんな場所へ行きます。ゆっくり観光こそできませんが、車窓からの風景を眺めるという楽しみもあります。

トラックは普通車よりも車高が高く、見晴らしもいいので、普段は見えない景色に遭遇することもあります。

長距離ドライバーはほとんどの場合が、宿泊を伴う場所へと荷物を運びます。荷物を下ろした後は、ご当地の食事を味わうなど、ちょっとした旅行気分を感じられるのもポイントです。

仕事とはいえ、1人で日本中をめぐるような経験は、トラック運転手ならではの醍醐味と言って良いですよね。


トラック運転手は、今後ますます需要は伸びると予想されます。

というのも、インターネットで商品を購入する人が増え、物流はどんどん活発化してきているからです。

今後も仕事がなくなるということはなく、安定した需要が続くでしょう。

人手不足なので門戸が広く、未経験でも問題ありません。トラック運転手は年齢層も幅広く、40～50代から仕事を始める人もいます。

物流業界は、様々な商品を扱うので、前職の商品知識が活かせる場合もあります。

体力さえあれば性別関係なく働けるような環境となっており、女性のドライバーの活躍も増えてきました。


大型トラックの運転スキルは、人手不足の物流業界で重宝されます。

未経験でもトラック運転手になれますが、大型トラックの運転スキルがあると優遇されることが多いです。

入社時には普通免許証しか持っていない場合でも、働く会社によっては資格取得の補助をしてくれる場合もあります。



このような特殊な資格を持っていると、他の職種への転職も有利になります。

会社で補助がある場合は有効活用すると、一生使える資格が得られるのです。

資格や免許を取り、特殊なトラックに乗れるようになると、高収入につながるメリットもあります。


トラック運転手の仕事は、荷物の到着時間さえ守ると、その他の時間は自由です。時間配分は自分で決められるので、どの自由さはメリットと言えます。

長距離トラックの運転手は特に1日の大半を1人で過ごすので、黙々と仕事をしたい人にはおすすめです。

運転中に好きな音楽を聴く、ハンズフリーで通話を楽しむ、待ち時間に動画を見るなど、1人ならでは時間も楽しめるのです。

また、トラック運転手の事故や商品の破損などの場合は、「自己弁済」のシステムを取っていることが多いです。

自己弁済の場合、損失はドライバー負担となるので、失敗しても上司に厳しく怒られることはありません。

トラック運転手は上司に怒られたくない、人に干渉されたくないなど、人付き合いが苦手な人に向いている仕事と言えます。

人間関係のトラブルが少ないのは、トラック運転手の仕事の大きなメリットです。


トラック運転手の仕事は単純なので、すぐに仕事に慣れます。

最初は道順や運ぶ荷物の種類など、覚えることが多いのですが、覚えてしまうと同じ作業の繰り返しなので、すぐに慣れる人が多いようです。

仕事に慣れるまではストレスを感じる人も多いので、すぐに仕事に慣れるトラック運転手は、ストレスが少ない仕事です。

体力は必要ですが、地道な作業が得意という人には向いているものと言って良いでしょう。


長距離トラック運転手の平均年収は、約400万円前後と比較的高めです。

荷物を運んだ分だけの歩合給のことがほとんどなので、運ぶ件数が多いほど高収入になります。

年齢による収入差も少ないので、比較的入社してすぐに高収入が得られるのも特徴です。

特別手当がつくこともあり、無事故無違反やけん引免許、危険物取扱免許などがあると、年収はさらに上がります。

年収を上げたい場合、安全運転を心がけ、資格取得も検討しましょう。

トラック運転手は、体力は必要ながら単純な仕事で、慣れるのが早く、未経験でもなれるというメリットがあります。

また人間関係に疲れた人やコミュニケーションが苦手な人は、マイペースで仕事ができるトラック運転手はかなりおすすめの職種です。

ここまでメリットを紹介してきましたが、反対にトラック運転手のデメリットはどんなことがあるのでしょうか？


トラック運転手に最も必要なものは体力です。常に体調を整え、安全運転に心がけないといけません。

長距離トラックの運転手の場合は特に、睡眠不足や生活リズムの乱れによって、腰痛など体調が悪くなることもあります。

長時間の運転は高い集中力と体力が必要なので、高齢になると辛くなります。

そのため、60歳を過ぎると体力的な問題から、仕事を続けることが難しくなる場合もあります。

運転手を続けることが難しいのであれば、運行管理者など内勤の仕事に就くなど、体力的に仕事に就けなくなったときのことを早めに考えておきましょう。

運行管理者などの管理職になると収入も増えるので、おすすめです。


長距離トラックの運転手の場合、労働時間は不規則になりがちです。目的地までの距離が長いので、必然的に長時間運転になります。

配送トラックの運転手の場合も、時間指定があると残業の可能性があり、特に繁忙期になると長時間の運転になります。

かつては、長時間労働は当たり前で、居眠り運転で事故をする、体調を崩し仕事が続かないなどの問題が多くありました。

しかし、近年トラック業界は劣悪な勤務状況の改善に取り組んでいます。長時間運転の後は休憩を義務化し遵守されているので、危険な労働時間になることはまずありません。


トラック運転手は運転時間が長いので、普通の人よりも事故にあう可能性は高くなります。

またトラックは車体が大きいので、死角も多くなります。そのため、曲がり角での巻き込み事故は、他の事故よりも多い傾向です。

事故を起こした場合、車両の修理費を払う必要があります。何回も事故を繰り返してしまうと、何年も車両の修理費を払い続けるということにもなりかねません。

さらに事故により、荷物を壊した場合も、弁償や買取りも必要です。

人身事故を起こしてしまうと最悪の事態になってしまいます。事故だけは絶対に起こさず、常に安全運転を心がけましょう。


長時間座ったまま運転や荷物の上げ下ろしなどは腰に負担がかかり、トラック運転手は腰痛に悩む人が多いです。

腰痛対策用の座布団を使う、休憩時には体操をするなど、腰痛にならないための工夫が必要です。

体力勝負の仕事なので、常に自己管理が大切です。


トラック運転手の仕事は、ほとんど同じことの繰り返しです。仕事が単調なので、慣れるのも早いのですが、反対に面白みを感じなくなってしまう場合もあります。

しかし黙々と作業する限り、確実に収入になるので、頭よりも体を使った仕事が良いという方には、向いていると言えるでしょう。


トラック運転手は、なかなか昇給できません。

入社後すぐに高収入は得られますが、10年後も同じ給料であることも多いのです。

運行管理者等の管理者的な立場にならないと、大きな昇給はほとんど見込めません。

資格の取得や安全運転を心がけて手当をつけるなどして、収入アップを目指しましょう。

このように、トラック運転手の仕事にはデメリットもあります。

中でもトラック運転手の最大のデメリットは、事故を起こすリスクが伴うということです。

トラックや荷物の弁償も大変ですが、人身事故は最悪の事態にもなりかねません。トラック運転手は常に安全運転を心がけましょう。

ここからはトラック運転手の仕事内容を紹介します。

トラック運転手の主な仕事内容は、小型、中型、大型トラックの運転をし、配送や宅配などを行うことです。長距離の運転や担当エリアの配送など業務内容は会社によって異なります。

集荷、荷積み、荷下ろし、配送、伝票作成などが主な業務ですが、所属する会社の事業内容によって必要な免許やスキルは異なります。


トラック運転手に必要な免許証は次のようなものがあります。



しかし、これらの免許証がないからと言って、トラック運転手になれないことはありません。

トラック運転手になるには、普通免許証だけでいいという会社も多くあります。

普通免許証以外の上記のような免許は、入社後に研修を受け、会社で取得できる仕組みがある場合も多いのです。


トラック運転手が運転するトラックには種類があります。

未経験の場合は、小型トラックの運転から慣れていき、徐々に大型トラックの運転に慣れていくのが一般的です。

トラックは、持っている運転免許証によって運転できる種類が違います。



大型免許の取得によって、これら全てのトラックの運転が可能になります。

小型トラックは普通免許で運転ができるようになっています。

そのほかにも、タンクローリーやミキサー車のような特殊なトラックの運転をする場合もあります。

運ぶものはこのように様々です。



ガソリンや軽油、高圧ガスを運ぶ場合は、危険物取扱者の免許が必要です。


トラックの運転手は、主に次の2種類があります。



それぞれ特徴が違います。

長距離ドライバー

長距離ドライバーは、大量の荷物を長時間かけて長距離配送する仕事です。

片道500㎞以上運行することも珍しくありません。そのため、拘束時間が長く、自宅に帰れないことも多いのですが、旅行気分を味わえる、自分のペースで仕事ができるなどのメリットもあります。

狭い車内でずっと運転を続けることは、想像以上にストレスがたまります。上手にストレス解消し、安全運転を続ける精神力が必要です。

拘束時間が長い分高収入になり、歩合制の場合は、荷物を運んだ分だけ収入も上がります。

体力に自信があり、一人でマイペースに仕事をしたい方にはおすすめです。

長距離ドライバーは特に人手不足なので、年齢性別問わず体力があればなれる仕事とも言えます。

長距離ドライバーに向いている人

近距離ドライバー

近距離ドライバーは、毎日決まった地区内で決まった場所へ荷物を配送する仕事です。

長距離ドライバーと違い、長時間拘束されることはほとんどありません。

ただし、時間指定の荷物がある場合などは、残業の可能性もあり、お中元、お歳暮シーズンなどの繁忙期は特に長時間労働になることがあります。

配送ドライバーのトラックは、小型トラックのことが多く、普通運転免許で就業可能です。毎日決まった場所へ配送するので、人とのコミュニケーションも楽しめます。

ただし、大型トラックに比べ年収が高額になりにくいというデメリットがあります。

近距離ドライバーに向いている人


それぞれ特徴が違うので、自分に向いている仕事を見つけましょう。

多くのトラック運転手は、物流会社や運送会社に勤務しています。

トラック運転手になるには、まずトラック運転手を必要としている物流会社や運送会社へ就職することが近道です。

大型トラックは経験者を優遇することもありますが、人手不足のため未経験歓迎のこともよくあります。

学歴が問われることはありません。基本的に仕事に対する熱意さえあれば、誰でもトラック運転手になれます。


トラック運転手の平均年収は約400万円と言われています。

厚生労働省の調査結果から、大型貨物自動車と普通・小型貨物自動車のドライバーの、2019年の賃金データをもとに紹介します。

大型トラック運転手の平均年収は、約456万円です。普通・小型トラック運転手の平均年収は約419万円です。

日本の平均年収は436万円 （国税庁民間給与実態調査）なので、大型トラック運転手の年収は平均よりも少し多いということになります。

けっして、きついのに給料が安いといわれる仕事ではありません。


トラック運転手には、経験してみないとわからないメリットがたくさんあります。

体力仕事なので、きついというイメージが付いてしまうのはたしかですが、そのぶん人間関係のストレスとは無縁、高収入などのメリットがあります。



日本を支える仕事をするという誇りを持って、ぜひトラック運転手の仕事に挑戦してみてください。