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最終更新日:2021-10-29

トラック運転手は過酷なのか?労働環境の実態と将来性

トラQ編集部
トラック運転手は過酷なのか?労働環境の実態と将来性
トラック運転手に憧れている方や、実際にトラック運転手として働きたい方は多いでしょう。

しかし初めての業種につく場合、わからないことは多いものです。

そこで最も気になるのは「本当にトラック運転手は過酷な仕事なの?」ではないでしょうか?

トラック運転手をインターネットで検索すると「きつい」「底辺」「給料安い」など、マイナスイメージの言葉が出てくるので不安になりますよね。

この記事では、このような疑問や悩みについて解説していきます。

・トラック運転手が過酷と言われる理由
・トラック運転手の魅力
・トラック運転手ならではの悩み
・労働環境の改善状態
・運送業界の将来性


トラック運転手に不安を覚えるかもしれませんが、大丈夫です!

さて詳しく見ていきましょう。



【目次】
1.トラック運転手はなぜ過酷と言われるのか?
 1-1.トラック運転手の年収
 1-2.他業種と比べて労働時間が長い
 1-3.仮眠が思うように取れない
 1-4.荷下ろしなどの労働がきつい
 1-5.事故や荷物破損のリスク
 1-6.インターネットショッピングの急激な増加
2.過酷さを軽減する方法
 2-1.好きな音楽や自分好みの空間を楽しむ
 2-2.地方のグルメを堪能できる
3.トラック運転手の魅力とは?
 3-1.わずらわしい人間関係に悩まされない
 3-2.未経験でも始めやすい
 3-3.運転好きな人に向いている
 3-4.求人が多く仕事に困らない
4.トラック運転手の悩み
 4-1.腰痛は職業病
 4-2.不規則な労働時間や休日
 4-3.高齢になると体力的に厳しい
5.トラック運転手の労働環境改善
 5-1.働き方改革
 5-2.女性も働きやすい環境づくり
6.トラック運転手は物流の要
 6-1.物流の8割以上はトラック
 6-2.日本経済を支えているトラック運転手
7.トラック運転手の実態と将来性のまとめ



トラック運転手はなぜ過酷と言われるのか?

トラック運転手はなぜ過酷と言われるのか?
トラック運転手がなぜ過酷と言われるのか?

実際に詳しくわからなくても、イメージで過酷な仕事と思い込んでいる人は多くいます。

早速その理由をひとつずつ解説していきます。

トラック運転手の年収


トラック運転手の年収は平均450万円ほどです。

運転するトラックの大きさや距離、勤務する会社によって年収はかなり異なりますが、一般的に大型トラック運転手の年収は高い傾向にあります。

一方日本の企業の平均年収は440万円ほどです。年収だけみるとトラック運転手の年収と一般的な年収はそう変わりません。

しかしトラック運転手が過酷な仕事と言われるのは、休日手当や残業代などを含んだ金額だからです。

このことから、割に合わないと考えるトラック運転手が多くいます。

他業種と比べて労働時間が長い


日本の年間平均労働時間は約2120時間です。

しかし、トラック運転手の年間平均労働時間は、2500時間を超えています。トラック業界は、日本の平均労働時間より400時間以上多く残業しているため、肉体的に厳しく過酷な仕事と言われるのです。

仮眠が思うように取れない


長距離を走るトラック運転手は、仮眠が思うように取れないことがあります。

理由は以下の2点が考えられます。

・高速道路のパーキングエリアが満車で駐車できない
・スケジュールがタイトで仮眠を取っている暇がない


トラック運転手にとって重要な仮眠

この仮眠が満足に取れないことが、トラック運転手の仕事は過酷だと言われる原因のひとつになっています。

荷下ろしなどの労働がきつい


トラック運転手の業務は配達だけではありません。

荷積みと荷降ろしという重要な作業があり、載せる荷物の種類によって、人力で行う場合とフォークリフトで行う場合があります。

人力で荷積みなどするものとしては、日用品や雑貨類が多く、これがかなりの重労働なのです。

人力で行う場合、トラック運転手の体力勝負です。腰や肩などに負担がかかり持病にも発展しやすいです。

事故や荷物破損のリスク


運転することが仕事なので、トラックで運送中に車両事故などを起こしたり、巻き込まれたりするリスクは常にあります。

また荷積みや荷降ろしの時、故意ではなくても荷物を破損させてしまうこともあるでしょう。

このような時、運送会社によっては保険を使ってくれたり、補償してくれたりします。

しかし破損金や修理代をトラック運転手に請求するということもありますので、事前の確認は必須です。

事故や破損のリスクを負わないといけないことは過酷かもしれません。

インターネットショッピングの急激な増加


近年インターネットショッピングや通信販売の急激な成長に伴い、トラック運転手の需要はますます高まっています。

また販売会社独自のサービスがトラック運転手の負担をさらに増やしています。

・即日発送サービス
・日時、時間指定サービス
・定期日用品宅配サービス


消費者にとっては大変嬉しいサービスですが、これではいくらトラック運転手の人手があっても足りないでしょう。

過酷さを軽減する方法


トラック運転手の仕事は過酷な面があることが分かりました。

ではその辛さを少しでも軽減するために、現役トラック運転手はどのような対策をとっているのかを紹介します。

好きな音楽や自分好みの空間を楽しむ


まずは精神面を充実させるため、長時間過ごすトラックの空間を自分好みに変えています。

・お気に入りの音楽をかける
・家族や好きな芸能人の写真を置く
・好きな芳香剤を置く


このように、トラック内を自分好みの空間に変えることによって、精神面の安定を図り過酷さを軽減できます。

地方のグルメを堪能できる


長距離のトラック運転手なら、仕事で遠方に行くことは多いでしょう。

ご当地グルメを堪能することを一つの目的にしているトラック運転手もいます。仕事で行くとは言え、全国さまざまなご当地グルメを楽しめることは、トラック運転手の特権です。

また時間に余裕があれば、その土地ならではの景色を見たり、観光を楽しんだり、温泉に入ることもでき肉体的な回復を図れます。

トラック運転手の魅力とは?

トラック運転手の魅力とは?
過酷と言われているトラック運転手の仕事ですが、他の仕事にはない素晴らしい点も多くあるのです。ここではトラック運転手の魅力について説明します。

わずらわしい人間関係に悩まされない


会社を辞める理由のひとつに「人間関係」があります。上司とソリが合わない、部署で嫌がらせを受けたなど、きっと誰もが経験したことがあることでしょう。

基本的にトラック運転手は一人で運転して、指定された場所まで荷物を運びます。

1日の労働時間のほとんどは運転業務なので、わずらわしい人間関係に悩まされることはありません。

また配送先でコミュニケーションを取らなければいけない場面はありますが、荷物の積み下ろしの時間などそれほど多くありません。

人と話すことが苦手な方や、周囲の環境に影響を受けやすい方は、トラック運転手の仕事が向いていると言えます。

未経験でも始めやすい


トラック運転手は乗車するトラックの種類により、各種免許が必要になります。

免許さえ取得できれば、未経験の人でも始めやすいことがトラック運転手の魅力のひとつです。

【関連ページ】 トラック運転手への転職で年齢は不利になるか

■大型免許
・年齢が 21 歳以上(普通免許取得から 3 年以上経過していること)
・車両総重量 11.0 t以上
・最大積載量 6.5t以上
・乗車定員 30 人以上

【関連ページ】 大型免許を活かせる仕事は大型トラックやダンプトラックドライバー

■中型免許
・普通免許を取得して2年以上
・車両総重量11t未満
・最大積載量6.5t未満
・乗車定員29人以下

【関連ページ】 中型免許でできるトラック運転手の仕事は家庭とも両立ができる?

運転好きな人に向いている


普段から運転が好きな人にとって、運転することが仕事というのは、とても魅力的な事です。

またトラックの車高は一般的な車より高く、見晴らしがいいので、トラックを運転すること自体が楽しく感じるはずです。

トラック運転手は、長時間運転することが仕事と言っても過言ではありません。

そのため運転が好きかどうかは、仕事を続ける上で非常に重要になってきます。

求人が多く仕事に困らない


先ほど説明しましたが、インターネットショッピングなどの爆発的な普及に伴い、配送業は人手不足が続いています。

またトラック業界は高齢化が進み労働力不足と言われ、体力のある若いドライバーが少ない状態です。

運送業界は、シーズン問わず求人は常にあり、運転免許とやる気さえあれば大歓迎なので、この職種で仕事に困ることは今後もないでしょう。

トラック運転手の悩み

トラック運転手の悩み
では次に、トラック運転手特有の悩みについて説明します。

腰痛は職業病


トラック運転手は、腰痛になりやすい職種と言えます。

原因には以下の2点があげられます。

長時間の運転で座りっぱなし

トラック運転手は長時間座りっぱなしのことが多く、運転中は常に気を張っているので全身の筋肉は緊張した状態が続いています。

インナーマッスルが固まると腰に負担がかかると言われており、その状態のままエアコンで身体を冷やすとますます腰痛ヘルニアにつながりやすくなります。

積み荷の荷下ろし

トラック運転手の業務として、積み荷の荷下ろしがあります。

しかし長時間座りっぱなしで、インナーマッスルが凝り固まった状態のまま肉体労働を行うと腰を痛めてしまう原因になります。

【腰痛対策として】
・前のめりにならない座席の座り方をする
・首と背筋をしっかり伸ばして運転する
・お腹を引っ込ませるよう意識して腹筋に力を入れる
・普段からインナーマッスルを鍛えておく


腰痛やヘルニアが悪化すると、仕事にも支障をきたしてしまいます。それぞれが腰痛対策をしっかり行うことが大切です。

不規則な労働時間や休日


コンビニや24時間営業のスーパーやドラッグストアの増加により、夜勤のトラック運転手の負担はとても大きくなりました。

夜間の配送は日中に比べてスムーズに納品が行えることと、早朝に必要な商品を揃える事ができるため欠かすことはできません。

このような理由から、トラック運転手は昼夜逆転の不規則な生活を余儀なくされ、運送業が過酷と言われる原因のひとつになっています。

休日に関しては、運転するトラックや運ぶ荷物によって差があります。

小型トラックは定期配送が多く、土日休みが取りやすい傾向にあります。

一方で大型トラックや長距離トラックの運転手は、数日続けての業務が多く、土日休みはもちろん、休み自体が取りにくい状況にあります。

【参照】国土交通省 【応用編】トラック運転者の労働時間等の改善の基準

高齢になると体力的に厳しい


一般的な企業では定年は60歳と定められていますが、運送業界では運転技術と経験を武器に高齢のドライバーも活躍しています。

先にも説明しましたが、運送業界は仕事量の激増に伴い、慢性的な人材不足が問題です。

そんな中でも、健康と体力に自信があれば一般的に定年と言われる60歳を過ぎても働くことができます。

しかし実際には、若い頃と違い体力が落ちてきているにも関わらず、積み荷の荷下ろしなどの業務は変わらずしなければならないので肉体的にはかなり厳しいはずです。

それでもトラック運転手を続けているのには、定年を迎える年齢でも収入は変わらないという理由があります。

トラック運転手の仕事は、経験がものを言う仕事です。配送経験を積むことで、どんどん仕事をこなせるようになるので、体力が続く限りそのまま働き続ける人が多いと言えます。  

【関連ページ】 トラック運転手への転職は50代の未経験でもできるか

トラック運転手の労働環境改善


これまで運送業界は、長時間労働や休日の取りにくさ、低賃金などトラック運転手の過酷な労働環境が改善されることはありませんでした。

しかし、物流は日本経済を支える重要な産業です。現在の労働環境改善はどのようになっているのか説明します。

働き方改革


「働き方改革」とは2018年6月に成立した労働関係法を改正する法律で、大企業は2019年4月から適用されています。

一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジであり、労働環境を伐根的に見直す取り組みのことです。

働き方改革は、労働者の働きやすさの実現を目的としており、フレキシブルな働き方を選択可能とする社会を追求していきます。

運送業界も例外ではなく、2024年からの罰則付き時間外労働上限規制導入されるのを前に、それぞれの事業者はトラック運転手の労働環境の改善を図ることが奨励されています。

・時間外労働の上限規制 (年960時間)の適用
・月60時間超の時間外割 増賃金率引上げ(25%→50%) の中小企業への適用
・労働生産性向上に向けた取り組み(荷待ち・荷役時間の削減など)
・労働生産性向上に向けた取り組み(高速道路の全線利用など)


【参照】厚生労働省 「働き方改革」の実現に向けて

女性も働きやすい環境づくり


トラック運転手は男性の仕事と思われがちですが、近年では女性も活躍できる仕事のひとつになっています。その理由を解説します。

【関連ページ】 女性トラックドライバーも大活躍!あるあると給料は?

社会復帰しやすい仕事

結婚、出産、子育てなど、人生のイベントで大きく変わる女性の働き方。社会復帰する際に、トラック運転手を検討している女性は増えています。

トラック運転手は、ブランクが長くても本人のやる気があればステップアップできる職業です。場合によっては男性と同等の年収も夢ではありません。

また未経験でも免許取得のための費用を負担してくれる会社もありますので、ドライバーデビューまでのハードルが低いこともメリットです。

働き方を選べる

運送業界は人手不足が深刻化しているということはもう理解されていると思います。

このことからも女性を積極的に採用し、働きやすい環境作りが進められています。

中型トラックを運転する場合は、50km程度の中距離業務で泊まり掛けの仕事はほとんどなく、仕事と家庭の両立ができます。

小型トラックを運転する場合は、運送距離も短くパートで働くことも可能です。

このようにライフスタイルに合わせた働き方ができるのも、トラック運転手のメリットです。

【トラガール促進プログラム】
国土交通省自動車局では、運送業界での女性ドライバーの活躍を促すため「トラガール」と名付けました。トラガール促進プログラムでは、様々な取り組みを行っています。

【参考】国土交通省 トラガール促進プロジェクト

トラック運転手は物流の要

トラック運転手は物流の要
昨今モノが運べない時代が来ると懸念されていますが、トラック以外の輸送方法はないのでしょうか?トラックでの運送は物流の要と言われている理由を説明します。

物流の8割以上はトラック


国内の物流の手段は以下の4つがあります。

・トラック
・鉄道
・船
・航空


なかでも国内の物流に欠かすことができない重要な存在なのがトラックです。

その理由としては、海路や空路で大量に荷物を運んでも、最終的に倉庫や店舗まで運ぶのはトラックであり、鉄道もそこまで細かく整備されていないからです。

国内貨物輸送量では、8割以上をトラックによる運送を行っています。

また、現在の日本は土地の単価が高いため、店舗に多くの商品在庫は確保していません。多頻度小口配送の需要に対応するため、現在でもトラックでの運送割合が高いのです。

日本経済を支えているトラック運転手


日本の物流を支えるトラック運転手の仕事は、社会貢献性の高い仕事です。

私たちが普段当たり前だと思っている、スーパーやコンビニに商品が並んでいることや、インターネットショッピングや通販で家にいながら商品を受け取ることができるのも、トラック運転手のおかげです。

世間には人の役に立つ仕事はたくさんありますが、トラック運転手も人々の生活を支え、そして日本経済を支える重要な役割を果たしています。

私たちの生活が成り立っているのは、トラック運転手が毎日仕事をしてくれるおかげなのであり、トラック運転手こそ人々から感謝されるべき仕事です。

トラック運転手の実態と将来性のまとめ


最後にトラック運転手の実態と将来性をまとめておきます。

・トラック運転手は肉体労働や長時間勤務のため過酷と言われる
・厳しい条件の中でも現役ドライバーは工夫して過酷さを軽減している
・トラック運転手ならではの魅力や苦労がある
・国をあげての労働環境改善が行われている
・物流は日本経済を支える要であり将来性がある


どんな業界にいてもメリット・デメリットはつきものです。

トラック運転手が日々荷物を運んでくれるからこそ、私たちの生活は成り立っているのだということを忘れてはいけません。

トラック運転手は社会貢献度の高いやりがいのある仕事なのです。

【関連ページ】 トラックの種類による仕事内容の違いについて
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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