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最終更新日:2021-11-08

ボトルカーとは、運転手の仕事内容や必要な免許などご紹介

トラQ編集部
ボトルカーとは、運転手の仕事内容や必要な免許などご紹介
トラック求人に「ボトルカー」と出ていて、どんな車両?と思う人も多いかもしれません。

ボトルカーとは、缶や瓶、ペットボトルなどに入った清涼飲料を運ぶ専用のトラックです。

呼び名はいくつかあり、

・ベンディングカー
・ボトルキャリアー

などと呼ばれることもあります。

1960年に、近畿コカ・コーラ株式会社がルート販売を行う目的で製造工場へ依頼したのが始まりです。

ボトルカー運転手の仕事内容として、主に以下が挙げられます。

・飲料の積み込み、運搬
・自動販売機への補充、集金、メンテナンス
・取引先への配達と営業活動

働き方によって、配達がメインの場合と、それに加えて営業活動を行う場合があります。

仕事にあたる上で特別な免許は必要なく、運転する車両の大きさによって以下の免許が必要です。

・普通自動車免許
・準中型自動車免許
・中型自動車免許
・大型自動車免許

普通自動車免許は必須ですが、その他の免許は会社によっては取得費用を斡旋してくれる場合もあります。

ボトルカー運転手として働く上で、仕事内容や必要な免許はもちろん、車両の特徴や働き方、気になる給料まで幅広い知識を持っておくことは大切です。

それぞれを詳しく見ていきましょう。


【目次】
1.ボトルカーって何?特徴は?
2.ボトルカー運転手の仕事内容
 2-1.自動販売機への補充が主な場合
 2-2.営業活動を行うセールスドライバーの場合
3.ボトルカー運転手に必要なこととは?
 3-1.必要な免許は?
 3-2.ボトルカー運転手に求められることとは?
4.ボトルカー運転手の繁忙期はいつ?
5.ボトルカー運転手の気になる給料・年収は?
6.ボトルカー運転手の勤務形態
7.ボトルカー運転手の求人における会社選びのポイント
8.ボトルカー運転手のやりがいは?
9.ボトルカー運転手って大変?
10.ボトルカー運転手が向いている人
11.働く上で大切にしたい心掛け
 11-1.安全運転と周囲の状況確認
 11-2.明るい挨拶
 11-3.お客様とのコミュニケーション
 11-4.自動販売機の清潔保持と品質管理
12.ボトルカー運転手の仕事と免許 まとめ

ボトルカーって何?特徴は?

ボトルカーって何?特徴は?
ボトルカーとは、「ボトルカー」とも呼ばれ、缶や瓶、ペットボトルなどに入った清涼飲料を運ぶ為の専用トラックです。

荷台はバン仕様になっており、車両の特徴として以下が挙げられます。

・飲料の種類ごとに積み込めるよう仕切りがある
・パネルはリサイクル性が高く軽量のアルミニウムで出来ており、錆びにくい
・清掃がしやすい造りで、中を衛生的に保つことが出来る
・寒冷地では、清涼飲料が凍らないよう荷台が工夫されている
・扉は、側面が左右スライドタイプ、上下スライドタイプ(シャッター式)、後方の観音開きタイプなどがある
・車両の上部は箱型のデッキになっている(自動販売機付近のゴミ箱から空き缶などを回収する為)

ボトルカーならではの特徴です。また飲料メーカーのロゴをパネル部分にペイントしている車両が多く、どこのメーカーか一目で分かります。

自動販売機に清涼飲料を補充しているトラックを見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

ボトルカー運転手の仕事内容


ボトルカー運転手の仕事内容としては、

・自動販売機への補充が主な場合
・清涼飲料の運搬に加えて店舗へ営業活動を行うセールスドライバーの場合
・両方を担当する場合

があります。また最近では清涼飲料だけでなく、栄養補助食品やお菓子などの食品を扱うケースも増えてきています。

自動販売機への補充が主な場合


補充が必要な場合の流れを見ていきましょう。

一日の業務の主な流れ

1.アルコールチェックとミーティングを行う
 その日の立ち寄り先と前日に準備した商品を確認
2.担当エリアへ出発
3.商品の補充、売上金の回収、空き缶や瓶、ペットボトルを回収
 必要であればPOPの取り付けやディスプレイの変更、保守点検を行う
4.会社へ戻り、納金・ゴミ捨てなどの事後処理、翌日分の積み込み

一日自動販売機を15~20件を回ります。自分で売れ筋を予想して商品を補充することもあり、予想が当たった時の喜びはひとしおです。

自動販売機という機械に商品を補充する仕事ですが、その先には購入するお客様がいることを意識して作業にあたります。

企業によっては補充が主な業務の場合でも、売り上げ目標を設定しているところがあります。

季節についての考慮や、「この場所はどの世代が多いか」など動向を見極めて補充することが必要です。

営業活動を行うセールスドライバーの場合


取引先のスーパーやコンビニ、レストラン、小売店などに配達して回ります。

1.担当地区の上司やチームメンバーとミーティングをし、その日の配達先や販売促進のポイントなどを確認する
2.アルコールチェック後、担当エリアへ出発
3.取引先へ商品を届ける
・合わせて在庫状況や次回の受注量の確認、必要であれば集金も行う
・新商品やキャンペーンを紹介する
・担当地区で新規開店の店舗へ営業活動
・時にはクレーム対応することもある
4.会社へ戻り、報告や納金など事後処理を行う

取引先へ配達するだけでなく、売れ行きを確認したり、季節に合わせた商品の入れ替えを提案したりと、お客様とコミュニケーションを取ることも大切な仕事です。

また配達の際は、交通渋滞になることも考慮してスケジュールを組む必要があります。

ボトルカー運転手に必要なこととは?

ボトルカー運転手に必要なこととは?
ボトルカー運転手として働くには、適合する免許とそれなりの素養が必要です。それぞれを見ていきましょう。

必要な免許は?


仕事をする上で、普通自動車免許は必須です。
また運転する車両の大きさによって、それに適合する免許が必要になります。会社によっては免許取得の費用を斡旋してくれる場合もあるので、後々を見据えて確認しておきましょう。

普通自動車免許

ドライバーには必要不可欠な免許です。

・車両総重量5トン未満
・最大積載量2トン未満

の車両の運転が出来るようになっています。18歳から取得出来るので、早めの取得を目指しましょう。
トラックはMT仕様の場合が多く、ATでは運転できる車両が限られてきます。後々仕事の幅を広げる為にも、MTでの取得が推奨されるでしょう。

準中型自動車免許

2017年3月に新設された免許で、

・車両総重量3.5トン以上7.5トン未満
・最大積載量2トン以上4.5トン未満

の車両が運転出来るようになっています。

中型の4トントラックは総重量が8トン以上になっていることが多く、対応出来る車両が限られますが、取得しておくと仕事の幅が広がることは間違いありません

中型自動車免許

車両総重量5トン以上11トン未満の車両が運転出来ます。

免許取得資格は、「20歳以上で、普通免許または大型特殊免許を持っている期間が2年以上」です。

いわゆる「4トントラック」の運転が可能で、トラック運転手を職業としている人は持っていることが多い免許となっています。

大型自動車免許

車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上の車両の運転が出来るようになっています。

免許取得資格は、「21歳以上で、普通免許を取得してから3年以上」です。

大型自動車免許は小型、中型、大型全ての車両の運転が可能なので、取得していると仕事の幅が広がります。

難易度は高くなりますが、転職の際にも幅が広がり有利でしょう。

ボトルカー運転手に求められることとは?


ボトルカー運転手には免許だけでなく、それなりの素養が求められます。

運転スキル

ボトルカー運転手の業務の大半は運転です。店舗までの道路や自動販売機の設置場所は広いとも限りませんので、ある程度の運転スキルは必要になります。

一定の体力

清涼飲料は一箱で10kg以上あることもあり、頻繁に積み降ろしを行う為、一定の筋力と体力が必要です。「身体を動かすことが好きだからこの仕事に就いた」という人も多くいます。

コミュニケーション能力

自動販売機への補充がメインの場合はあまり求められませんが、セールスドライバーであればコミュニケーション能力も求められます。

取引先と円滑なコミュニケーションを図り、売上向上へ繋げることが必要です。

ボトルカー運転手の繁忙期はいつ?


ボトルカー運転手の仕事での繁忙期は夏です。暑い季節は汗を多くかくので、その分清涼飲料も売れていきます。

反対に、汗をあまりかかない冬は閑散期です。

COLDからHOTに商品を入れ替え、一定の需要はありますが、夏に比べると売り上げは落ちるでしょう。

忙しい季節は夏季手当を支給している企業が多くあります。

ボトルカー運転手の気になる給料・年収は?


ボトルカー運転手の平均年収は400万程度となっており、一般的な職業と同程度です。

また平均月収は30万程度となっており、企業によりますが、賞与や各種手当が付くところがほとんどとなっています。

手当は時間外手当や役職手当など様々です。

ボトルカー運転手の勤務形態

ボトルカー運転手の勤務形態
ボトルカー運転手の働き方は、

・正社員
・契約社員
・アルバイト・パート

など様々です。勤務時間や休日、福利厚生などそれぞれを確認しておきましょう。

勤務時間例
・8:00~17:00
・7:30~17:30
・5:00~14:00

朝出勤して夕方退社のパターンが一般的です。出勤時や配送時に渋滞を避ける為、シフトで早朝の時間を設定している場合もあります。

休日例
週休二日制を取っていることが多く、土日やシフト制など様々です。

ゴールデンウィークや夏季休暇、年末年始休暇を設定している企業もあります。

ただ自動販売機は路上にあり、曜日は関係なく人が購入していくので、長期休暇に関してはシフト制にしている企業もあります。

福利厚生
・社会保険
・有給休暇
・交通費支給
・各種手当
・退職金制度 など

手当に関しては、企業によって

・時間外手当
・早朝手、
・役職手当
・夏季手当
・住宅手当

などがあります。

また各種免許の取得費用を斡旋してくれる場合もあるので、就職の際は後々を見据えてよく検討しましょう。

清涼飲料は人々の生活に身近なもので、常に需要はあるので、将来的にも安定した職業です。

ボトルカー運転手の求人における会社選びのポイント


一度就職したら出来るだけ長く安定的に勤めたいものです。長年働いて仕事に慣れてくると様々な気付きが出てくるので、求人案件に応募する際はよく検討しましょう。

重視すべきポイントを下記にまとめました。

・福利厚生面が充実している
 社会保険完備(雇用、労災、厚生年金、健康)、各種手当が出る、退職金制度がある、年間休日100日以上、有給休暇が取れる など
・昇給、賞与がある
・各種免許の取得支援がある
・会社設立から10年以上が経っている
・頻繁に募集している会社は離職率が高いので避ける

ボトルカー運転手の仕事は夏季が繁忙期です。

各種手当は役職手当や早朝手当などありますが、夏季手当や時間外手当があると安心でしょう。

ボトルカー運転手のやりがいは?


現役で活躍している人達は、多くのやりがいを持って働いています。

・ここは老若男女の幅広い世代が来る
・ここはコーヒーがよく売れる
・ここは女性が多いから

などとその場所ごとに売り行きを予想して補充したり、配置を調整したりして実際に売れていくと、大きな達成感を得られます。

自動販売機の補充業務がメインでも、毎月の売り上げ目標が設定されている場合もあり、達成出来た際は手当が出ることもあります。

頑張った分、自分に返ってくる、というのは大きなやりがいです。

業務では運転に加え、荷物の積み降ろしをすることも多いです。身体を動かすことが好きな人は、生き生きと働けるでしょう。

絶えず需要がある業種なので、職業としては安定しています。

一度働き始めたら腰を据えて、長く勤める人が多い傾向にあります。日々達成感を感じながら働ける職業と言えるでしょう。

ボトルカー運転手って大変?


「ボトルカー運転手の仕事は大変なのでは?」と思う人もいるかもしれません。気になるポイントとしては以下が挙げられます。

・繁忙期の夏は労働時間が長く、閑散期の冬は短くなる傾向がある
・力仕事の側面もある
・多種多様な商品を覚える必要がある
・季節に応じてHOT・COLDの変更、新商品に伴う入れ替えなど、時期によっては作業量が多くなる

清涼飲料を扱う上では致し方ない点でもありますが、その分企業によって手当が出たり、能力給があったりと、様々な対応をしています。

多くのやりがいもあるので、総合的に見て判断しましょう。

ボトルカー運転手が向いている人

ボトルカー運転手が向いている人
ボトルカー運転手に向いている人とはどんな人でしょうか?

・運転が好き
・身体を動かすことが好き
・体力がある
・責任感がある
・コミュニケーションスキルがある
・一人で過ごすことが苦でない

多くのポイントがあり、全てではなくとも概ね当てはまるという人も多いのではないでしょうか。

「一人で過ごすことが苦でない」については、始めの数ヶ月は先輩に同乗して仕事を覚えますが、その後は一人で取引先を回ることが多いです。

休憩や昼食の時間も自分の裁量で決められます。一人でスケジュール管理をし、責任感を持って業務をきちんとこなしていくことが必要です。

働く上で大切にしたい心掛け


ボトルカー運転手として働く上で、大切にしたいポイントがいくつかあります。

安全運転と周囲の状況確認


運転が業務の基本なので、常に安全運転を心掛けることが大切です。

また自動販売機の補充に関しては、作業場所が路上の場合もあるので、周囲の状況確認は自身の安全を守る為にも大切です。

明るい挨拶


お客様にとって、自身は会社や飲料メーカーを代表する言わば“顔”です。どんな職業であっても、明るい挨拶は社会人としては基本になります。

またお客様だけでなく、上司や同僚と良い職場環境を作る為にも大切なことです。

お客様とのコミュニケーション


お客様との信頼関係を築く上で、一定のコミュニケーションスキルは必要です。

また要望があった際も、細かに対応し真摯な姿勢を見せることが売り上げの向上にも繋がります。

自動販売機の清潔保持と品質管理


お客様に気持ちよく利用して頂く為に、自動販売機を清潔に保つことと商品の品質管理は重要です。

小さなことが売り上げに繋がっていくので、手を抜かず取り組んでいきましょう。

ボトルカー(ボトルカー)運転手の仕事と免許 まとめ


ボトルカー(ボトルカー)運転手の仕事と免許のまとめとしては、以下が挙げられます。

【仕事内容】

<自動販売機への補充が主な場合>
・商品の積み降ろし、運搬
・補充
・売上金の回収
・空き缶などのゴミの回収
・自動販売機のメンテナンス、品質管理
・会社で納金、ゴミ捨てなどの事後処理

一日15~20件程の作業です。自動販売機の先にいるお客様を意識して、売れ筋を予想しながら商品を補充していきます。

<営業活動を行うセールスドライバーの場合>
・商品の積み降ろし
・取引先へ商品の配達
・在庫状況や次回の受注量の確認、集金
・新商品やキャンペーンの紹介
・取引先の新規開拓
・会社で報告や納金などの事後処理

売れ行きの確認や新商品の提案などをしながら、真摯な姿勢でコミュニケーションを取っていくことは大切なことです。

一つ一つの積み重ねが、売り上げ向上にも繋がります。

【必要な免許】

・普通自動車免許
・準中型自動車免許
・中型自動車免許
・大型自動車免許

運転が業務の大半を占めるので、普通自動車免許は必須です。必要に応じてその他の免許取得を目指していきましょう。会社によっては、取得を支援してくれる場合もあります。

ボトルカー運転手の仕事は、人々の生活に密着している清涼飲料を運ぶことです。

絶えず一定数の需要があり、景気に左右されない安定した職業として注目されています。

多くのやりがいを持てるボトルカー運転手。興味のある方はぜひチャレンジしてみましょう。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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