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最終更新日:2021-11-05

ロードサービスドライバーの仕事と必要な免許や業務内容を解説

トラQ編集部
ロードサービスドライバーの仕事と必要な免許や業務内容を解説
ドライバーの仕事にはさまざまな職種があり、その中のひとつにロードサービスドライバーがあります。

ロードサービスドライバーとは、車が故障した際に現場に駆けつけて対応してくれる救助隊のような役割で、利用した人も多いかもしれません。

しかし利用したことはあっても、実際のロードサービスドライバーの業務内容などについては詳しくわからない方も多いハズ。

今回はロードサービスドライバーの仕事に関心がある人のために、以下の疑問や気になることを解説しています。

・ロードサービスドライバーの仕事内容
・ロードサービスドライバーに必要な免許
・ロードサービスドライバーの年収と雇用形態
・実際のロードサービスドライバーの一日の流れ
・ロードサービスドライバーのやりがいと悩み
・ロードサービスドライバーの現状と求人


この記事によって、ロードサービスドライバーの仕事についての理解が、しっかりと深められるでしょう。



【目次】
1.ロードサービスドライバーの仕事内容
 1-1.ロードサービスとは
 1-2.ロードサービスドライバーの仕事内容
 1-3.ロードサービスドライバーが使用する車種
2.ロードサービスドライバーに必要な免許
 2-1.普通自動車免許
 2-2.準中型免許・中型免許・大型免許
 2-3.牽引免許
3.ロードサービスドライバーの雇用形態
 3-1.正社員として
 3-2.アルバイト求人は少ない
4.ロードサービスドライバーの年収
 4-1.正社員の平均年収
 4-2.正社員の手当
 4-3.アルバイトの給料
5.ロードサービスドライバーの一日
6.ロードサービスドライバーやりがいとは
 6-1.困った人から感謝される
 6-2.身につけた技術を活かせる
 6-3.給料面で満足できる
 6-4.ニーズはなくならない
 6-5.道に詳しくなる
7.ロードサービスドライバーは過酷?
 7-1.予測できないトラブル
 7-2.土日休みが取りづらい
 7-3.慣れるまで大変
 7-4.現場がどこでも行かなければならない
8.ロードサービスドライバーは人手不足
 8-1.人手不足は事実
 8-2.ドライバーの定着率を上げるために
9.ロードサービスドライバーの求人
10.ロードサービスドライバーのまとめ



ロードサービスドライバーの仕事内容


ロードサービスドライバーとは、具体的にどんなことをするのでしょうか?

さっそくロードサービスドライバーの仕事内容から説明します。

ロードサービスとは


仕事やプライベートで自動車を運転していると、さまざまなトラブルが起こります。

・タイヤがパンクした
・エンジンがかからない
・雪道でスタックしてしまった
・車内にキーを置いたまま施錠してしまった
・ガス欠や脱輪で動けない


こうしたトラブルは突然起きてしまうことが多く、車の運転手は途方に暮れたりパニックになったりします。そんなときに助けてくれるのがロードサービスです。

自動車保険に付帯しているロードサービスもあれば、ロードサービス業務専門の会社もあります。

運転手はトラブルに遭遇した場合、自分の契約しているロードサービス会社に連絡を取り、ロードサービスドライバーが現場で必要なサービスを行います。

ロードサービスドライバーの仕事内容


ロードサービスドライバーの仕事内容は、車のトラブルの連絡を受けたら現場へ急行し、そのトラブルを解消することです。

さまざまなトラブルに対応するため、数か月の研修期間が必要になります。

その間はトラブル対応を学ぶため、実際の現場に先輩ドライバーと出動します。

さまざまなトラブルの状況があり、お客様にも色んな方がいます。ひとつひとつしっかり対応していくことで実力が身に付き、イレギュラーな事にも対応できるようになっていきます。

また、トラブル対応の連絡はいつ入るかわかりません。いつでも迅速な対応を取れるよう、トラブルの連絡がない場合でも、レッカー車で市内を巡回することがあります。

ロードサービスドライバーが使用する車種


ロードサービスドライバーが使用する車はいくつか種類がありますが、主にレッカー車を使います。

<レッカー車の主な装備>
・クレーン(車両を吊り上げる機械)
・ウインチ(車両の引っ張り作業などに使用する機械)
・アンダーリフト(車の下に差し込み持ち上げる機械)
・アウトリガー(作業中に車体を安定させる機械)
・ピボットアーム(前輪を乗せ固定した状態で運ぶ機械)


レッカー車はオーダーメイドのことが多く、ロードサービス会社によってレッカー車の大きさや装備は異なります。

レッカー車のベースとなるトラックの大きさもさまざまで、小型レッカー車の場合では2トン車又は3トン車を使用して製造します。

大型レッカー車では10トン車が使われることが多いでしょう。

ロードサービスドライバーに必要な免許

ロードサービスドライバーに必要な免許
ロードサービスドライバーを仕事にする際、気になるのは必要な免許です。

レッカー車は特殊な車両なので、ここでしっかり解説していきます。

普通自動車免許


ロードサービスドライバーは運転することが仕事なので、普通自動車は必須免許です。

持っていない人は応募できない場合もありますので、必ず取得してください。

準中型免許・中型免許・大型免許


次に普通自動車免許だけでレッカー車が乗れるかという点です。

結論としては、運転するレッカー車のサイズによって必要な免許が異なります。

免許の種類乗れるレッカー車の車両総重量
普通自動車免許3.5t~8t未満
(免許取得年によって運転できるサイズが異なります)
準中型自動車免許3.5t以上7.5t未満
中型自動車免許4.5t以上6.5t未満
大型自動車免許6.5t以上


小型レッカー車であれば、普通自動車免許でも乗れるようになっています。

しかし運転できるレッカー車の種類を広げたい、給料アップを狙いたいのであれば、準中型免許や中型免許、大型免許を取得しましょう。

牽引免許


レッカー車には、動かなくなった車を牽引する重要な仕事があります。

そこで気になってくるのが牽引免許です。

意外と思われるかもしれませんが、ロードサービスドライバーの仕事に、牽引免許が絶対必要というわけではありません

・牽引する車の車両総重量が750kg未満
・故障車
・レッカー車と牽引する車の合計の長さが12m以下、高さ3.8m以内、幅2.5m以内


このような場合は牽引免許がなくても問題ありません。つまり牽引する車のサイズによるので、大型車の場合必要になります。

またロードサービス会社が、牽引免許を必須としていることも十分ありえます。

会社の研修中に取得させてくれたり、費用を補助してくれたりするような会社もあるので、興味のある方は確認するようにしましょう。

ロードサービスドライバーの雇用形態


ロードサービスドライバーの雇用にはどのようなものがあるのか、解説していきます。

正社員として


ロードサービスドライバーの求人はほとんどが正社員です。

急なトラブルに対応するため、ほとんどのロードサービス会社は24時間、365日営業しています。

そのため、社員は実働8時間ほどのシフト制で勤務しており、交代で休みを取っています。

当然夜勤もあるため、体力的に厳しいと感じる人もいるでしょう。

勤務する会社によってはシフトの相談もできるので、ライフバランスに合わせたスケジュールを組んでもらうことも可能です。

アルバイト求人は少ない


先にも説明しましたが、正社員の求人が多いので、アルバイトや契約社員の求人は非常に少ないのが実状です。

しかし、全くないというわけでもないので、こまめに求人をチェックしてみてください。

ロードサービスドライバーの年収

ロードサービスドライバーの年収
やはり気になってくるのは、ロードサービスドライバーの年収ではないでしょうか?ここでしっかり解説します。

正社員の平均年収


勤務するロードサービス会社によって年収には差があり、運転できるレッカー車の種類によっても異なります。

大型レッカー車を運転できる人の年収は平均600万円、中型レッカー車を運転できる人の年収は平均450万円です。

全くの未経験者でも、年収が平均350万円ほどなので、一般企業からみても高めな給料であると言えます。

正社員の手当


ロードサービスドライバーの仕事は夜勤がつきものなので、当然夜勤手当がつきます。

また時間外手当や車の部品を売上るたびに手当がつくなど、給料以外のプラスαがあるので、やりがいにつながるでしょう。

アルバイトの給料


アルバイトの給料もロードサービス会社によります。

一般的に時給は1500円前後、日給では1万円ほどが多いでしょう。

ロードサービスドライバーの一日


先にも説明した通り、ロードサービス会社は24時間、365日トラブル対応にあたります。

そのためロードサービスドライバーは、日勤と夜勤のシフト制であることが多いです。

日勤はおおむね8時に出勤し、車両点検や点呼確認、アルコールチェックなどを行います。

その後はトラブル対応の連絡があるまで待機するか、市内巡回のため出動。お客様からの依頼があるとすぐにレッカー車で現場へ向かいます。

17時になると終業ですが、現場で作業中であったり、降雪でトラブル対応に追われていたりすると残業となることもあります。

ロードサービスドライバーやりがいとは


ロードサービスの業務は臨機応変に対応することが求められますが、現役ロードサービスドライバーは、どんなことにやりがいを感じているのか、紹介していきましょう。

困った人から感謝される


経験がある人にはわかると思いますが、車のトラブルに遭遇すると、自分ではどうしようもないことが非常に多いです。

そんな時迅速に対応してくれるロードサービスドライバーは、とても感謝されるので、その点にはとてもやりがいを感じられます。

身につけた技術を活かせる


ロードサービスドライバーの仕事は、自分が身につけた技術が会社での評価に結びつきます。

ガス欠やバッテリーが上がるなど、簡単なトラブル対応は誰にでもできますが、脱輪やレッカーで牽引のような資格が必要なトラブル対応には、資格を持っている人や経験者しか対応できません。

このため、資格手当を導入しているロードサービス会社もあり、ロードサービスドライバーのやりがいにつながっています。

給料面で満足できる


先ほどロードサービスドライバーの年収について説明しましたが、未経験から始めても一般企業と同等かそれ以上の給料がもらえることが多いです。

普通自動車免許があると、この業界に飛び込むことは可能で、本人のやる気次第では昇給や手当などで給与アップも狙える、とてもやりがいのある仕事です。

ニーズはなくならない


自動車がある限り、基本的に仕事が途切れることはないでしょう。なぜなら自動車の数だけ事故やトラブルがあり、それらに対応しなければならないからです。

事故を起こした自動車は、自力で走行することができないことが多く、レッカー車で牽引します。

また駐車違反車両もレッカー車で牽引が必要です。これからもロードサービスドライバーの需要は増えることでしょう。

道に詳しくなる


車のトラブルはいつどこで起こるかわからないため、ロードサービスドライバーはさまざまな場所に行かなければなりません。

経験を積んでいくことで道に詳しくなり、プライベートでの運転にも活かせるようになり、時間帯ごとの渋滞にも詳しくなるでしょう。

ロードサービスドライバーは過酷?

ロードサービスドライバーは過酷?
ロードサービスドライバーは非常にやりがいのある仕事だということがわかりました。

次はロードサービスドライバーが業務上過酷だと感じることを紹介します。

予測できないトラブル


自動車トラブルはいつどこで起こるかわからないため、仕事量の予測ができません。

また現場ごとにトラブルの内容は異なるため、作業時間も長くかかる場合があります。

晴れた日であれば比較的少ないかもしれませんが、それでも1日の仕事量は読めないでしょう。

そのため急な残業は覚悟しておかなければいけません。

土日休みが取りづらい


土日祝日や年末年始、ゴールデンウィークなどは、帰省や遠出のレジャーで車を使用するため、トラブルも増加します。

そのため、あらかじめ忙しいと予測される時期は人員を増やして待機するので、ロードサービスドライバーは休みが取りづらいのが現状です。

慣れるまで大変


ロードサービスで使用するレッカー車は、特殊な車両なので、慣れるまでが大変です。

牽引

牽引しながらの運転は、普通自動車とは全く違います。レッカー車と被牽引車との間に連結部分があり、レッカー車の操作する力が伝わりづらいからです。

またバックする際は、何度も切り返しを行い、左右にぶれる車体を調整する必要があります。

ミラーでの確認

クレーンを積んだレッカー車は死角が多く、バックミラーで後方部を確認する時は注意が必要です。

現場がどこでも行かなければならない


車のトラブルはどこで発生するかわからず、毎回現場が違います。

市内を巡回中偶然近くの現場に急行することもあれば、会社から1時間以上離れた現場に行くこともあります。

運転しづらい山道や街灯のない郊外など、どんな場所でもお客様の待っている現場に行かなければなりません。

ロードサービスドライバーは人手不足


ロードサービス業界は人手不足だと聞いたことがあるかもしれません。実際の業界の現状について説明します。

人手不足は事実


24時間365日、休みなく車のトラブル対応を行うロードサービスは、車社会の現代において需要の高い仕事です。

しかしこの便利さゆえに、ロードサービスドライバーにとって過酷な労働環境を生み出しています。

いつどこでトラブル発生するか予測できないため、ロードサービスドライバーはシフト制で働いています。

給料面では悪くないものの、日々の仕事量が多く、残業が多いことは否めません。

このようなことから、採用されても早い段階で離職してしまい、ロードサービスドライバーの定着率は未だ低いままです。またドライバーの高齢化も進んでいます。

ドライバーの定着率を上げるために


非常にやりがいがあり、お客様に感謝されるロードサービスドライバー。

この素晴らしい仕事にドライバーを定着させるには、抜本的改善が必要です。

・働きやすい環境作り
・モチベーションの維持
・業務の効率化


このように、ロードサービスドライバーのワークライフバランスを大切にし、働く意欲を引き出す環境を作り始めている会社が増えています。

ロードサービスドライバーの求人

ロードサービスドライバーの求人
最近は何でもインターネットで調べられるようになっています。

転職サイトに複数登録すると非常に効率が良くなり、自分の条件に合わせた求人がメールで送られてくるサービスもあります。

インターネットが苦手な人は、ハローワークや求人誌で探すと良いでしょう。

ロードサービスドライバーの求人は、たくさんあるので安心されがちですが、気を付けたい点もあります。

それは自分にあった求人をしっかり探して応募することです。たくさんの求人の中から探すのは大変で、ついついここでいいかと妥協してしまうケースも見受けられます。

しかし労働環境が未だ過酷と言われているロードサービス業界で働くのであれば、自分が働きやすい、働き甲斐のある会社を見つけて応募しましょう。

ロードサービスドライバーのまとめ


ロードサービスドライバーについて詳しく説明してきました。

最後に要点をしっかり押さえておきましょう。

・ロードサービスドライバーはレッカー車を運転する
・普通自動車免許でも運転できるが小型レッカーに限られる
・ロードサービスドライバーの求人は正社員がほとんどである
・ロードサービスドライバーの年収は運転するレッカー車の種類で異なる
・ロードサービスドライバーは日勤と夜勤のシフト制である
・過酷な仕事ではあるがやりがいも多い
・ロードサービス業界は現在も人材不足である
・ロードサービスドライバーの求人は多いが妥協してはいけない


ロードサービスドライバーの仕事は、シフト制であったり、急な残業が多かったりと大変です。

しかし急な車のトラブルのため困っているお客様のため、さまざまな現場に向かうロードサービスの仕事は需要が高く、人々に感謝される素晴らしい仕事です。

運転できるレッカー車の種類を増やすため免許取得することや、着実に経験を積むことは給料アップにもつながり、自身のやりがいにもなります。

ぜひロードサービスドライバーの仕事を検討してみてください。
この記事の執筆・監修
トラQ編集部 佐藤 哲津斗

運営会社、株式会社しごとウェブの代表。運送業界に貢献できるようにトラQを運営しています。
トラQを使っていただいている皆様の仕事探しのお役に立つことができれば幸いです。

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